アジア株上昇、OpenAIで半導体銘柄が高い-AI期待感さらに高まる
- SKハイニックス10%近く上昇、サムスンも高い-韓国株は最高値更新
- テック銘柄が重力に逆らう、大きな逆風は見当たらないとの指摘も
2日のアジア株は上昇。世界的な株高が波及している。対話型人工知能(AI)ChatGPTを展開する米OpenAIやソフトバンクグループが主導する合弁事業「スターゲート・プロジェクト」を巡り、サムスン電子とSKハイニックスが半導体を供給することでOpenAIと基本合意に達したことで、AIに対する期待感がさらに高まった。
MSCIアジア太平洋指数は1.1%高と、先月付けた終値ベースの最高値を上回って推移している。半導体銘柄の値上がりが目立ち、SKハイニックスは10%近く上昇。サムスン電子も高い。韓国総合株価指数は最高値を更新した。前日にはS&P500種株価指数とナスダック100指数がいずれも最高値を付けていた。
関連記事:サムスン電子とSK、スターゲートへの半導体供給で基本合意-株価急伸
AIブームと企業による巨額投資が4月の相場下落後の株価回復をけん引している。7年ぶりの米政府閉鎖に加え、それに伴って経済指標の公表が遅れるリスクについても、投資家は気に留めていないようだ。
KB証券のマネジングディレクター、ピーター・キム氏はブルームバーグテレビジョンで、「テクノロジー銘柄はなお重力に逆らっている」とし、「アジアのテック株には大きな逆風が見当たらず、来年まで続く可能性もある」と述べた。
OpenAIや米エヌビディアは、次世代AIツールを視野にデータセンターを建設する世界的な取り組みを主導。多額の費用がかかり、半導体やサーバー、冷却装置、大量の電力も必要になってくる。
ユニオンバンケールプリヴェ(UBP)のアジアテクノロジー担当シニア株式アドバイザー、ベイサーン・リン氏は「スターゲートを巡り、サム・アルトマン氏が韓国企業と合意したことで、今後数年もAI需要は構造的に強いという見方が一段と強まった」と述べた。
原題:Record Stock Rally Extends, OpenAI Lifts Asia Tech: Markets Wrap(抜粋)
— 取材協力 Winnie Hsu