「ママがいない」155センチ90キロから40キロ減量した43歳母、小5の息子の訴え(山村 佳子)
2025年4月17日、日本肥満学会は、『 女性の低体重/低栄養症候群(FUS) 』の声明書を発表。 レポート には以下のように書かれている。
「日本の20代女性では2割前後が低体重(痩せ)(体格指数 (BMI) < 18.5)あり、先進国のなかでも特に高率である。低体重や低栄養は骨量の低下や月経周期異常をはじめとする女性の健康に関わるさまざまな障害と関連していることが知られている」
若い世代の痩身願望は高く、低体重の女性は、先進国のなかでも特に高率だという。これには、長年、ファッション業界を中心に、「痩せていることは美しい」という価値観を発信してきた影響もあるだろう。SNSでも「痩せたらモテた」などの情報が拡散され続けている。
「痩せ=美」という意識は深く浸透しており、若い世代を中心に、強い痩身願望を植え付けている。そうなると、太りやすい体質の人は肩身が狭くなり、極度な減量に走ることもある。痩せても維持のためには運動や食事制限が必要だ。その結果、摂食障害になってしまったり、月経不順や骨密度の低下で健康を損ねてしまう例もある。
Photo by iStock冒頭の声明書では、“近年では糖尿病や肥満症の治療薬であるGLP-1受容体作動薬の適応外使用が「安易な痩身法」として紹介され、社会問題となっている。”とも書かれている。
つまりは、「痩せていればいい」のではなく、太りすぎも痩せすぎも問題があり、「健康」が何より重要なのだ。
キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは「浮気調査をしていると、痩せている人の方が、恋愛へのアクセスはしやすいと感じます。肥満体型だった人が痩せたことで、浮気が始まる場合もあるし、浮気をしたくて痩せる場合もあるのです」と言う。
山村さんに依頼がくる相談の多くは「時代」を反映している。同じような悩みを抱える方々への問題解決のヒントも多くあるはずだ。個人が特定されないように配慮をしながら、家族の問題を浮き上がらせる連載が「探偵が見た家族の肖像」だ。
今回山村さんのところに相談に来たのは45歳の会社員、義夫さん(仮名)。「妻がどんどん痩せていって、そこに外泊が続いてるんです」という。
山村佳子(やまむら・よしこ)私立探偵、夫婦カウンセラー。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県横浜市で生まれ育つ。フェリス女学院大学在学中から、探偵の仕事を開始。卒業後は化粧品メーカーなどに勤務。2013年に5年間の修行を経て、リッツ横浜探偵社を設立。豊富な調査とカウンセリング経験を持つ探偵として注目を集める。テレビやWEB連載などさまざまなメディアで活躍している。