ビットコインは今年14万ドルに達し、2026年に弱気相場に入る:エリオット波動の専門家が予測(CoinDesk JAPAN)
エリオット波動理論を専門とする市場アナリストはCoinDeskに対し、「まだ天井を探すべきではない」と述べた。さらに、ビットコイン(BTC)は今年14万ドルまで上昇し、2026年には弱気相場入りすると予想している。 CoinDeskのデータによると、時価総額でトップの暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは、過去1週間で4%下落し、週末には11万2000ドルを下回る安値を付けた。 今回の下落は、長期保有者による12万ドル付近での数週間にわたる利益確定に加え、ストラテジー(Strategy)やコインベース(Coinbase)といった主要な暗号資産関連銘柄の急落を受けて起きた。 暗号資産レンディング・プラットフォームを提供するLednの最高投資責任者、ジョン・グローバー(John Glover)氏によると、この売りは典型的なリトレースメント波であり、先行する強気なインパルス波からの一時的な一服を表しており、年末までに14万ドルへの上昇の土台を築く可能性があるという。 「夏の低迷期にしっかりと囚われたBTCの価格は、予想通りの軌道を辿り続け、まもなく(下のチャートの)青い線で示される5つの波の動きを完了し、第5波(オレンジ色の線)の第3波(黄色の線)を終えることになるだろう。つまり、2025年末までに13万5000ドルから14万ドルに到達するという目標は依然として達成可能だ」とグローバー氏はメールで述べた。
エリオット波動理論は、ラルフ・ネルソン・エリオット(Ralph Nelson Elliott)氏が1938年に著書『波動原理(The Wave Principle)』で提唱したもので、市場の動きが自然のフラクタルのように予測可能な繰り返しパターンに従うことを認識し、市場の動きを理解する方法だ。 その核となる考え方は、群衆心理が周期的に変化し、主要トレンド、すなわちインパルス波の動きの方向に5つの波動パターンを形成するというものだ。5波動構造は、3つのインパルス波(1、3、5)と2つのリトレースメント波(2、4)で構成される。インパルス波は延長され、強力になることもあり、独自の5つの波動構造を形成する。 5波動構造の後には、3波の修正波構造が続く。この5-3のパターンは、大小を問わず繰り返されるため、観察者はより広い文脈における市場の現在の位置に基づいて、将来の価格変動を予測することができる。 上のチャートによると、BTCは現在、延長されたインパルス波(5)の中のインパルス波(iii)で動いている。 インパルス波(iii)は、今後数週間で13万ドルの高値を付ける可能性があり、その後、価格は9月頃に11万ドル付近まで下落し、リトレース波(iv)を完了する見込みだ。そして、より大きなインパルス波(5)の中の最後のインパルス波(v)が再開され、14万ドル付近で強気相場のピークを形成するだろう。 「14万ドル付近に達すると、市場がさらにどれだけ上昇するかという議論が活発化するだろう。2026年に25万ドルから50万ドルを予測する強気派の声も聞かれるかもしれない。しかし、私の見解はそうではない。私は2026年にBTCのベアマーケットに突入すると考えている」とグローバー氏は述べた。 グローバー氏の見解は、ETF(上場投資信託)を通じた機関投資家によるビットコインの採用が、今年価格がピークに達して、その後、長期にわたる弱気相場が続くことを示唆するビットコインの4年サイクルを破ったという一般的な見解とは、対照的だ。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Still on Track for $140K This Year, But 2026 Will be Painful: Elliott Wave Expert
CoinDesk Japan 編集部