2025年インディ500《最終練習》結果:佐藤琢磨、”不安要素”残すも2番手で3度目制覇に弾み―最速はニューガーデン
第109回インディ500に向けた”カーブデイ”での最終プラクティスが、現地時間2025年5月23日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が225.687mph(363.208 km/h)のトップスピードを記録した。
「良い感触だった。再びマシンを確認できて良かったし、チームともしっかり連携が取れた。日曜の本番が本当に楽しみだ。これまで全てはその日のためにやってきたんだから」とニューガーデンは手応えを口にした。ニューガーデンは、不正改造に伴うペナルティにより最後列からスタートする。
佐藤琢磨、競争力見せるもトラブルに
2番手には、3度目のインディ500制覇を目指す佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が続いた。ただ、セッション終盤にメカニカルトラブルが発生し、バックストレッチ上で失速。ターン3と4の間の減速レーン上でストップし、セッション2度目の黄旗の原因となった。
クルマの仕上がりについて佐藤は、「スピードにはかなりの競争力がある」と語り、最終プラクティスに向けて投入した「幾つかのアイテム」が「ポジティブ」な成果を上げたと説明した。
トラブルについては、「危うくクルマがクラッシュするところだったので、原因をしっかりと究明したいと思っています」とコメント。この影響で、最終スティントでの確認作業が未消化に終わったことも明かした。
一方で、このトラブルを除けば「非常に順調」との手応えを示しつつも、ピットストップ練習ができていないなど、「不安要素」もあると認めた。それでもレースセットアップに関しては「良い方向に進んでいる」と強調し、「決勝ではしっかりと頑張りたいと思います」と意気込みを見せた。
佐藤がインディ500で最前列からスタートするのは、2020年の第104回大会以来。その年は、残り15周で首位に立ち、キャリア2度目の制覇を成し遂げている。もし今年、3度目の勝利を飾れば、48歳の佐藤はインディ500史上最年長優勝者として新たな歴史を刻むことになる。
最終プラクティスの3番手には、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が続き、4番手には佐藤のチームメイト、デブリン・デフランチェスコが並んだ。一方、ポールシッターのロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)は29番手に沈んだ。
Courtesy Of Penske Entertainment
インディアナポリス・モーター・スピードウェイを周回するアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)、2025年5月23日第109回インディ500最終プラクティスjpg
レイホールにもトラブル発生、ハンター=レイ車は炎上
同じく佐藤のチームメイトであるグレアム・レイホールも、セッションの折り返しを前に何らかのメカニカルトラブルに見舞われたようで、ガレージエリアへ戻った。また、2016年のインディ500ウィナーであるアレクサンダー・ロッシ(ECR)も、水漏れトラブルにより走行時間を失った。
さらに、2014年大会の覇者ライアン・ハンター=レイは、車体後部からの出火に見舞われた。バックストレッチでクルマを停め、セーフティチームが消火にあたった。
2025年インディ500 最終プラクティス結果
2025年の第109回インディ500は5月25日(日)23時より、スポーツ専門チャンネル「GAORA SPORTS」にて生中継される。「スカパー!」を通して視聴可能で、月額料金は1,320円(税込)となる。