トランプ氏、クックFRB理事の辞任要求 住宅ローン契約疑惑で
トランプ米大統領は20日、米連邦準備理事会(FRB)のクック理事の辞任を要求した。2024年6月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、米連邦準備理事会(FRB)のクック理事の辞任を要求した。クック理事の住宅ローン契約を巡る不正疑惑が指摘されたことを理由に挙げた。 トランプ氏は自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に、クック氏は「今すぐ辞任すべきだ!!!」と投稿した。 米連邦住宅金融局(FHFA)のパルテ局長はXへの投稿で、クック理事が住宅ローン申請で有利な融資条件を得るために書類を偽造した疑いを指摘し、ボンディ司法長官に調査を求めたと明らかにした。司法省当局者はロイターに対し、司法省が同問題を非常に深刻に受け止めていると述べた。 問題となっている住宅ローン契約は2021年半ばにさかのぼり、クック氏が理事に指名され上院で承認される前のもの。
トランプ大統領は繰り返しFRBに利下げを要求し、パウエルFRB議長の政策を批判。パウエル氏解任の可能性も示唆しており、FRBに対する影響力をさらに拡大させる勢いとなっている。 クック氏はバイデン前大統領が指名した3人のFRB理事の1人。クック氏の任期はトランプ大統領の任期を超えて延長されるため、7人の理事の過半数をトランプ氏自身が選出する人材で構成する取り組みを複雑にする可能性がある。 現在、FRBの残り6人の理事のうち、ウォラー理事とボウマン副議長の2人がトランプ大統領によって指名された。トランプ氏はまた、今月8日付で退任したクーグラー理事の後任にミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を指名している。
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