史上最高値を意識、米利下げ期待で底堅い=来週の東京株式市場

 8月8日、来週の東京株式市場は、底堅い値動きが想定される。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 8日 ロイター] - 来週の東京株式市場は、底堅い値動きが想定される。日米の決算発表が一巡し、市場の関心が物価動向に向く中、米利下げ期待が引き続き支えになるとみられている。日経平均は史上最高値(4万2426円77銭=2024年7月11日)を意識した値動きになる見通し。

日経平均の予想レンジは4万1300円─4万2200円

8日の東京株式市場で、日経平均は一時、心理的節目の4万2000円を回復した。TOPIXは史上初の3000ポイント台で引けた。米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測で米国株に先高観がある中、国内でも好調な企業決算や日米関税合意の修正などの材料が相次ぎ、株価上昇に拍車をかけた。

来週は米国で7月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)、小売売上高など、インフレ度合いを測る指標の発表が相次ぐ。米利下げ期待が強まる中、インフレの加速が確認されると「スタグフレーション懸念が再燃しかねない」(国内証券)といい、市場では警戒する声も聞かれる。

一方、第一生命経済研究所の藤代宏一主席エコノミストは「市場予想から大幅に上振れない限り、9月利下げの確度が高まり、金融相場の様相が強まるだろう」と話す。

お盆休みの間は市場参加者が減ることが想定される。薄商い相場の中では流動性が低下するため、株価は上下に大きく振れる可能性がある。

そのほか、国内では4─6月期の実質国内総生産(GDP)の速報値が公表される。

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