トランプ米大統領、移民政策の変更を示唆-人手不足巡る懸念に対応
Nacha Cattan
- 「農家やホテル・レジャー業界から働き手を奪われているとの声」
- 農家は守る必要あるが犯罪者は排除、近く変更へ-トランプ氏
トランプ米大統領は12日、人手不足に対応するため、移民政策に変更を加える考えを示唆した。背景には、トランプ政権が進めている不法移民の取り締まりがビジネスに悪影響を及ぼしていることがある。
トランプ氏は「われわれの偉大なる農家やホテル・レジャー業界の関係者から、長年働いてきた非常に有能な労働者が厳格な移民政策によって奪われ、代わりの人材を見つけるのはほぼ不可能だとの声が上がっている」と自身のソーシャルメディアプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」に書き込んだ。
さらに、バイデン政権下で入国した移民の多くがこうした職に応募していると主張。「これは良くない。われわれは農家を守らなければならないが、犯罪者は米国から排除すべきだ。近く変更が加えられる」と語った。
トランプ氏は不法移民を治安や米国人の雇用に対する脅威と位置付け、米史上最大の強制送還を断行する方針を掲げてきた。トランプ政権は足元、不法移民の摘発を強化している。1月25日-5月17日までの逮捕者数は1日平均およそ630人にとどまり、移民・税関捜査局(ICE)はトランプ氏の目標に達していない。
事情に詳しい関係者によると、ミラー大統領次席補佐官とノーム国土安全保障省長官は、移民当局に対して1日3000人の逮捕を指示し、年間で100万人超の送還を目指すよう命じた。取り締まり強化を受けて、ロサンゼルスでは強制送還に反対する抗議デモが発生。全米各地へと飛び火している。
原題:Trump Says His Deportation Drive Is Sparking Worry Over Jobs (1)(抜粋)
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