ノボ株価が急上昇、肥満症治療薬が肝疾患治療で米FDAから迅速承認

Naomi Kresge、Michelle Fay Cortez

  • 米肥満症治療薬市場で苦戦中も、新たな追い風で投資家の期待増す
  • ノボ株価、年初から約半減-欧州一の時価総額から転落

デンマーク製薬大手ノボノルディスクの株価は18日、コペンハーゲン市場で一時5%高となった。主力の肥満症治療薬「ウゴービ」が15日、重度の肝疾患に対する治療薬として米食品医薬品局(FDA)から迅速承認され、ライバルのイーライリリーに先んじて米市場参入を果たしたためだ。

  減量目的での人気が増し、肥満症治療薬市場が急成長する中、今回の承認は、ノボにとって待ち望んだ好材料となった。

  ノボは年初、欧州で最も時価総額の大きい上場企業だったが、米国の肥満治療kusuri 

teia市場での激しい競争に直面し、時価総額はほぼ半減した。イーライリリーの開発中の経口肥満治療薬が今月、期待外れの治験結果となったことに続き、肝疾患治療薬としての承認は、ノボには追い風だ。投資家は、ノボが競争で踏みとどまれるとの期待を膨らませている。

  BMOキャピタル・マーケッツのアナリスト、エバン・シーガーマン氏は、リポートで「今回のFDAの決定は、年初の厳しい展開を経てノボが再び勢いを取り戻すきっかけとなり得る」との見方を示した。

  今回承認されたのは、肝臓に脂肪が蓄積し炎症を起こし、肝硬変や肝がんといった深刻な病気に進展する可能性がある「代謝機能障害関連脂肪性肝炎(MASH)」への効果で、ノボによると、ウゴービは肝臓へのダメージを改善する効果がある。

  イーライリリーも今月、肥満症治療薬の「ゼップバウンド」や「レタトルチド」を対象に、大規模な肝疾患治験を年内に開始する考えだ。

原題:Novo Advances After US Clears Wegovy for Liver Disease (1)(抜粋)

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