突然中止の琵琶湖三市同時花火大会 「最初から架空で詐欺では?」と訝るチケット購入者 実行委は市役所へのアポなし訪問も

 琵琶湖に面する滋賀県の3市で8月22日に計1万発以上を一斉に打ち上げるとうたった「琵琶湖三市同時花火大会」は、9日、突如中止が発表された。13日正午現在、チケット代や出店料の返還方法、出店者への補償方針は示されておらず、不安が広がっている。 【実際の画像】返金や出店者への対応はどうなるの? サイトに記された内容がこちら *    *    * ■突然の中止、返金に募る不安  滋賀県に住む30代の男性は肩を落とす。 「2カ月以上も前にチケットを買いました。1枚7000円で3人分、2万1000円でした。とても楽しみにしていたので、悲しいです。主催者から今後の対応について連絡もありません。返金されるのか心配。最初から架空の花火大会ではなかったのかと思ってしまいます」  花火会場周辺で飲食物などを販売する「ナイトマーケット」の出店料として、事前に5万円を振り込むよう求められ、支払ったという飲食業者はこう話す。 「春ごろに5万円を払い、7月から準備を始めていました。8月初めにリモートで説明がありましたが、具体的な出店場所などは示されず、どうなっているのかなと感じていました。知り合いの業者も出店予定だったので、彦根市役所に電話で問い合わせたら『関係ない』と言われて、よけいにおかしいと思った。数十万円分を仕入れていましたが、パーになった。補償はしてくれるのでしょうか」  実行委員会の公式サイトやSNSには、<琵琶湖北側の三市の同時花火によるプレミアムな体験をみなさんお楽しみください>とあり、3市で計1万発以上の花火を同時に打ち上げる大会概要を掲げて、チケットが販売された。混雑を避けるため全席有料・完全指定席とし、無料観覧エリアは設けなかった。  有料観覧券は手数料込みで7000~1万9000円。席種にはスタンダード席、パノラマ席、ダイナミック席、カップル席、VIP席などがあった。

■市役所を訪問も具体案示さず  大会の会場とされたのは、滋賀県の彦根市、長浜市、高島市だった。  しかし、彦根市は中止発表前の6日、公式サイトで、大会について「関係しておりません」と発表。長浜市と長浜米原観光協会も同日、両者が主催・共催する花火大会とは異なる別のイベントだとして、公式サイトで情報の混同や誤認に注意するよう呼びかけた。高島市も同日、市とびわ湖高島観光協会が主催・共催などとして企画・運営に関与する花火大会はないと公式サイトで発表。市の担当者も取材に対し、今回の大会の企画や運営には関与していないと説明した。  今回の大会のチケット販売が始まり、地元メディアでも報じられたことから、来場予定者らが市などの関わる花火大会と混同するおそれが出てきた。そのため3市は、中止発表前の今月6日に「歩調を合わせて」(長浜市の担当者)、各市の公式サイトなどで、大会との関わりについて情報を発信したのだという。  一方、実行委員会側は3市の市役所を訪れ、大会の計画を伝えていたという。  高島市には、昨年12月と今年1月、2月、4月の計4回、関係者がアポイントなしで訪れ、3市で花火を打ち上げたいとの希望を伝えた。しかし、最後まで市内の具体的な打ち上げ場所を示さなかった。 「『決まったら教えてください』という程度で終わりました」(高島市の担当者)  彦根市にも昨年12月、実行委員会の男性2人が事前の約束なしで訪れ、「3市で同時に花火を打ち上げる」と計画を伝えた。市側は話を聞いたものの、その後、接触はなかったという。長浜市も昨年12月と今年1月に「花火大会の企画を考えている」と相談を受けたが、以降は連絡が途絶えた。

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