スターリンクで大規模障害、数万人が一時利用不能に
7月24日、米企業家イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXが提供する衛星インターネットサービス「スターリンク」で大規模なシステム障害が発生し、一時数万人の利用者が利用できなくなった。3月10日撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[24日 ロイター] - 米企業家イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXが提供する衛星インターネットサービス「スターリンク」で24日、大規模なシステム障害が発生し、一時数万人の利用者が利用できなくなった。スターリンクにとってまれな広範囲かつ長時間の障害となった。
システム障害追跡サイト「ダウンディテクター」によると、米国と欧州の利用者は1900GMT(日本時間25日午前4時)ごろから障害に見舞われ、最大で6万1000件の障害報告が寄せられた。
スターリンクのエンジニアリング部門担当バイスプレジデントのマイケル・ニコルズ氏は、スターリンクのサービスは2時間半後にほぼ復旧したとXに投稿した。
「今回の障害はコアネットワークを運用する機関的な内部ソフトウェアサービスに不具合が発生したことが原因だ」と説明し、混乱を謝罪するとともに、根本的な原因究明を約束した。
マスク氏も「障害は申し訳なかった。スペースXは根本原因を改善し、再発防止に努める」とXに投稿し謝罪した。
インターネット分析企業ケンティックのダグ・マドリー氏は、今回の障害は世界的なものであり、これほど大規模なサービス中断は異例だと指摘した。「少なくともスターリンクが主要なサービスプロバイダーになってからは過去最長の停止だろう」と述べた。
コーネル大学宇宙・サイバーセキュリティー研究所のディレクター、グレゴリー・ファルコ氏はスターリンクの障害の原因について、昨年マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の障害を引き起こした不適切なソフト更新のようなものか、あるいはサイバー攻撃だと推測していると語った。
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