暖房つけても足元が冷える「コールドドラフト現象」 発生する原因は?
1月20日は、二十四節気の一つ「大寒」です。1年の中でも一番寒いこの時期、暖房を入れていても「なんだか足元だけ冷える」と感じることはありませんか……。その原因とは?
1月20日は、二十四節気の一つ「大寒」です。1年の中でも一番寒いこの時期、暖房を入れていても「なんだか足元だけ冷える」と感じることはないでしょうか。「コールドドラフト現象」と呼ばれる、このような冬特有の冷えは、血圧の急激な変動、手足のしびれやこわばり、夜間のトイレ回数の増加、転倒リスクの上昇、免疫力の低下など、さまざまな不調につながることがあります。また、高齢者やペットにとって体調を大きく左右する要因にもなります。
暖房をつけているのに、足元が冷える「コールドドラフト現象」ですが、足元の冷えは、気付きにくく、体全体の冷えにつながりやすく、日常生活の安全や健康維持にも影響を及ぼすため注意が必要です。
冷えにより筋肉の反応が鈍くなる、関節がこわばるといった影響で、転倒リスクは研究によって約1.3~1.5倍に高まると報告されています。また、体温が下がると免疫細胞の働きが弱まり、風邪などの感染症にかかるリスクが上昇する傾向もあります。
さて、「コールドドラフト現象」が起きる原因は「窓」にあります。暖房で部屋全体を暖めていても、冷たい窓ガラスで冷やされた空気が床へ流れ込むことによって、天井付近は暖かく、床付近は冷たいという状態が起きることがあります。暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へと流れるため、同じ部屋の中でも上は暖かいのに、床付近だけひんやりという温度差が生まれ、10℃近くの差が生じる場合もあります。
日本の住宅は約7割が「一枚ガラス窓」になっています。一枚ガラス窓は、断熱性能が極めて低く、冬場は熱が逃げ、冷気が流れ込んでしまいます。
そのため、近年、窓やフレームの性能が大きく改善されてきています。ガラスを複層にして、サッシ(フレーム)をアルミよりも熱を伝えにくい樹脂製に変えることで断熱効果を高めることができます。
窓のリフォームは、工事が1日で完了することが多く、即効性の高いリフォームとして注目を集めています。
また、断熱性能を高め、室内の快適さを保ちながら暖冷房に使うエネルギーを削減することもできます。東京都が2025年7月に実施した調査では、断熱リフォーム実施者の実施前後での光熱費の比較として、ひと月の光熱費の節約額が平均3479円という結果もあります。さらに、冬場の結露を大きく減らし、カビ・ダニの発生予防、遮音性能が向上し、外の騒音が軽減、防音性が高まり、家庭内の騒音が外に漏れにくくなるというメリットも挙げられます。
実は、国や自治体も既存住宅の断熱化を後押ししており、国の補助金と自治体の助成金を併用できるケースもあります。
東京都では、都内の家庭を対象に無料でアドバイザーを派遣し、省エネ点検を行うキャンペーンを実施しています。
東京都環境局気候変動対策部家庭エネルギー対策課長の小山利典さんによると、2025年12月の段階で約2万2000件(前年同月比約2倍)の申込みがあったといいます。東京都では、改修費の3分の1相当額で、1戸当たり上限130万円の補助金制度を受けられるということです。
小山さんは、リフォームをした方がよい自宅のケースとして「一軒家・集合住宅で、窓の隙間から冷気が流れてくる、暖房のききがわるい、窓の結露に悩んでいるなどの場合は、ぜひ窓リフォームを考えていただいた方がよいと思います」と話します。窓リフォームをすると、「鍵・ドア・窓ガラスなど、防犯性能の高い建物部品に付けられる『CPマーク』付きの防犯性能が高い断熱窓にリフォームすれば、家を暖かくしながら防犯対策も強化できます。さらに東京都では、断熱防犯窓への上乗せ補助も実施しています」と教えてくれました。
一方で、「特殊な形状やサイズの窓の場合、対象製品が限られる」「分譲マンションは、改修工法によっては管理組合との調整が必要になる」など、リフォームが難しいケースもあるため、注意が必要です。自宅の状況を確認したい人は、ぜひ、無料アドバイザーを利用し、点検をしてみるとよいでしょう。
また、国のほか、お住まいの自治体でも助成金を受け取れることがあるため、気になる人は調べてみるのもよいかもしれません。
(オトナンサー編集部)
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- 2026.01.20
- 著者 : オトナンサー編集部
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