イラン合意でイスラエル国民に不安、トランプ氏支持者は擁護(ロイター)
Alexander Cornwell Benjamin Raab [エルサレム 22日 ロイター] - トランプ米大統領の支持者らは今週、米国とイランの覚書やホワイトハウスからの批判に不安を抱くイスラエル国民に対し、トランプ氏を擁護する姿勢を示した。数十年にわたるイスラエルと米政府の同盟関係に亀裂が生じているとの見方が出ているためだ。 ネタニヤフ首相をはじめ多くのイスラエル国民は、トランプ氏がイランと結んだ覚書により、自国が最大の敵と見なすイランの力が強まり、イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラからの脅威に対応する能力が制約されかねないと懸念している。 イスラエルに対する米国人の不満が強まっていることが世論調査で示され、ワシントンにおける最も強力な擁護者も背を向けつつあるように見える中、イスラエル国民は米国との同盟関係が揺らいでいると感じている。 米国のハッカビー駐イスラエル大使は21日、エルサレムで開かれた外交政策会議で、両国関係に「極めて大きな不安」が存在すると認めた上で、「米国とイスラエルには断ち切ることのできない絆がある」と強調した。 FOXニュースの保守派コメンテーターで、長年のトランプ氏支持者ながらイラン合意を巡り同氏と袂を分かったマーク・レビン氏は、合意には賛成できず「イラン政権」は壊滅させるべきだとの考えを示しつつも、自由、宗教の自由、キリスト教、ユダヤ教を擁護するトランプ氏の姿勢については称賛した。 <イスラエル国民、共和党からの批判を懸念> イスラエル国民はイラン合意の文言を巡る懸念に加え、ヒズボラとの停戦合意を強く求めるトランプ氏の姿勢や、合意に抵抗するネタニヤフ氏に対するトランプ氏の発言にも不安を募らせている。 バンス米副大統領も批判的なトーンを強め、「現時点でイスラエルに同情的な国家元首は世界でトランプ氏だけだ」と発言。イスラエルに対する全ての批判を反ユダヤ主義として退けるべきではないとも述べている。 民主党によるイスラエル批判が近年、以前よりはるかに声高になる中、こうした厳しい見方がトランプ氏の共和党内からも出ていることは、多くのイスラエル国民にとって特に憂慮すべき事態だ。 ピュー・リサーチ・センターが3月下旬に公表した世論調査によると、50歳以上の共和党支持者の大多数はイスラエルに好意的な見方を示しているのに対し、若い保守層の間では批判的な見方が広がっている。18─49歳の共和党支持者の約57%がイスラエルに否定的な意見を持っており、1年前の50%から上昇した。 保守系シンクタンク、ヘリテージ財団の副会長で、第1次トランプ政権で大統領副補佐官(国家安全保障担当)を務めたビクトリア・コーツ氏は22日、米国とイスラエルの関係は緊張しているとの見方を示しつつ、両国の指導者が関係を「軌道に戻す」だろうと自信を示した。