圧巻アシストの香川真司、8連戦→9連戦全試合稼働も「ここから試合数が減っていくのが残念」

エリア内で倒されたシーンに抗議するMF香川真司

[6.14 J1第20節 FC東京 2-2 C大阪 味スタ]

 0-1で迎えた前半42分、セレッソ大阪はMF香川真司の美しい縦パスから試合を動かした。自陣でDF畠中槙之輔のクリアボールを拾うと、素早く前を向いて持ち上がり、ダイナミックに縦へと展開。これがオフサイドギリギリで抜け出したFWラファエル・ハットンの足元にぴたりと収まり、ハーフタイムを1-1で折り返す同点ゴールとなった。

 国際Aマッチウィークによる中断明けの初陣。対戦相手のFC東京がこれまでの3-4-2-1ではなく4-2-3-1の布陣を敷いてきたことで、香川は最終ラインのスペースを狙っていたという。「5(バック)で来ると思ったけど4だったので、2CBでスペースもあった。ハットンもうまく動き出してくれたし、スペースが大きかったのでうまく出せた」と冷静に振り返った。

 そのまま迎えた後半だったが、香川は21分で途中交代。ルヴァン杯と天皇杯による連戦に加え、左膝負傷から復帰したMF田中駿汰の起用法などさまざまな要因があったとみられるが、香川は複雑そうな表情でピッチを後にしており、アーサー・パパス監督にも「早すぎないかって話はした」という。

 途中交代にそうした悔しさを感じるのは、36歳を迎えた今も週2試合の連戦を万全に戦えるという自負があるからだ。 「別に動きは悪くなかったと思っているし、この流れでラスト30分どうするかというのがあった。もちろん監督の決断なのでこれ以上は言うつもりはないけど、コンディションは日々上がっているし、もっともっと(この日の対戦相手の)長友選手じゃないけど年齢問わずに成長したい。そういうところ(年齢)で見られたくないのでパフォーマンスで示すしかない。代表(W杯最終予選)もやっていたのでいろんな刺激が今週はあったし、まだまだ成長していきたいなと思います」  C大阪はボランチに負傷者が相次いでいる中、4月中旬から続いた中2〜4日の8連戦と9連戦を全試合出場し、蓄積疲労も懸念されていたが、試合後には「ここから試合数が減っていくのがすごく残念。この連戦で個人的にはずっとやりたいくらい」という思いも口にした香川。この日は引き分けに終わった悔しさも受け止めつつ、次節の東京V戦へ「次に切り替えてしっかりホームで勝ちたい」と意気込んでいた。 (取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がスタート!

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