勝手に埋葬する「闇土葬」 外国人増加で霊園トラブル「知らない間にお墓が」
日本在住22年 バングラデシュ出身(50代) 「いきなり死んじゃった場合、国まで運ぶのに結構お金がかかるし、今、外国人が結構、増えていますのでそういうお墓があればいいことですね」 イスラム教など特定の信仰では、死者は土にかえるべきとされ、火葬が一般的な日本とは異なります。 現在、土葬が可能な墓地は全国で10カ所ほど。 そうしたなか、埼玉県本庄市では土葬も受け入れている霊園がありました。土葬の区画では四方をブロック塀で囲っただけの質素な墓や土が盛られただけの墓も。 本庄児玉聖地霊園 早川壮丞代表取締役 「(Q.この辺りはどういった方のお墓?)こちらは主にイスラム教徒の方、向こうはキリスト教の方」 取材中、これから土葬を行うという外国人の家族に出会いました。 沖縄在住 日本人の夫を持つフィリピン人 「インターネットで調べたら、この霊園が出てきました。沖縄には土葬できる場所がありませんでした。夫は火葬じゃなく、自然にかえります。恥ずかしいことではありません」 7年前から土葬の受け入れを始めたという霊園。しかし、過去には何者かが霊園内に侵入し、勝手に埋葬してしまう「闇土葬」とみられるケースもあったということです。 早川代表取締役 「夜の間に来て(勝手に)埋めてしまう。知らない間にお墓ができているという状態」 他にも無断で棺(ひつぎ)を置いていく人や、勝手に埋葬区画を広げてしまう利用者がいるといいます。 こうしたトラブルに、娘として霊園を継ぐことを考える専務もこう話します。 早川由希子専務取締役 「奥様とか、ご家族が日本人の方は(管理費の)お支払いされるケースが多いけど、お互い外国人の場合は払わないケースがほとんどですね」 この霊園は、国や自治体からの支援は受けていません。墓地の管理費が支払われなければ霊園側が負担することになり、墓を残すことも難しくなります。
現在、日本人の墓101件に対し、外国人の墓は164件。埋葬されているのは中国、タイ、バングラデシュなど32の国と地域に及びます。 近年では「土葬の墓地が近くにあるのは嫌だ」という理由で、墓じまいをする日本人も増えているといいます。 早川代表取締役 「日本で稼いで、日本もそれに乗って稼がしてもらっているんだから、お互い様じゃない。お互い様に埋める場所だってあっていい。やっぱ、共存共栄がしたければ(日本人も)もっと心開かないとね」 (「グッド!モーニング」2025年8月13日放送分より)
テレビ朝日