エンジン火災のアメリカン航空機、誤った方向に部品装着-運輸安全委

Allyson Versprille、Kiel Porter

  • エンジン右側のファンブレードが破損-NTSBの予備報告

アメリカン航空グループの旅客機のエンジンから出火し乗客12人が軽傷を負った今年3月の事故について、米運輸安全委員会(NTSB)は予備報告を5日に公表。エンジンのファンブレードが破損していたことなどが分かった。

  さらに予備報告によると、エンジン内部の気流を制御するための部品は緩み、誤った方向に取り付けられていたという。これらの不具合は2つあるエンジンのうち右側で確認された。NTSBは部品の取り付けや点検の時期を明らかにしていない。

  エンジンは、米ゼネラル・エレクトリック(GE)と仏サフランの合弁会社であるCFMインターナショナルが製造した。取材に対してアメリカン航空は調査に協力していると説明。GEはコメントを控え、サフランからはすぐに回答が得られなかった。  

  3月13日、コロラドスプリングス発ダラス行きのアメリカン航空1006便は乗員がエンジンの振動を報告したことを受け、目的地を変更してデンバー国際空港に緊急着陸した。NTSBによると、着陸後、両エンジンが停止した後に火災が発生した。

  機内には乗客172人、乗員6人が搭乗しており、乗客12人が軽傷を負った。乗客は脱出スライドの1つと主翼の上にある出口から避難した。もう1つの脱出スライドはドアが動かず使用できなかったという。

  SNSの映像では救助隊員がはしごを持って主翼の上に立つ乗客に近づく様子も確認された。

  ゲートに到着してすぐに、乗員は乗客が「火事だ」「煙だ」と叫ぶ声を聞き、煙が機内に充満し始めたという。

  NTSBは、ゲートに向かって地上を走行中の機体の右エンジンの下から液体が漏れている様子もビデオ映像で確認したとしている。

原題:American Air Plane That Caught Fire Had Part Placed Backward (1)(抜粋)

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