新生「AEON Pay」はWAONと統合して何が変わったのか? スマホ決済市場での戦い方を聞く

 イオンでは2009年4月より「ご当地WAON」を発行している。WAONカードやApple Pay のWAONでご当地WAONを利用する人が、買い物で利用した金額の0.1%を47都道府県の自治体などに寄付。地域の活性化や環境保全、観光振興などに役立ててもらっている。  今では184種類となり、47都道府県の自治体はもちろん、日本の国立公園などにも広がっている。これまでの総寄付額は約33億3163万円(2009年4月~2025年2月末)にもなる。  そんなご当地WAONの機能を拡大し、AndroidのWAONも設定可能。AEON Payチャージ払いでも寄付が可能になった。新AEON Payの開始に当たって、「Hello日本の国立公園」というご当地WAONがスマホ限定で登場。寄付は日本の国立公園の保全活動に役立てられる。  人気のご当地WAONは、「しずおか富士山WAON」「ほっかいどう遺産WAON」「くまもと火の国WAON」など。特に文化遺産や災害支援のWAONを選択する人が多いそうだ。  「自分が住んでいる地域や応援したい地域などのWAONを選んでおくことで、いつもの買い物でその地域に貢献することができます。ご当地WAONは都度、変更することも可能です。このような仕組みはイオンならではだと思うので、ぜひ体験していただきたいです」(橋本氏)

 AEON Payのコード払いとWAONの残高移行が可能になり、ご当地WAONをAEON Payチャージ払いでも利用できるようになるなど、進化を遂げた新AEON Pay。この背景には、これまで展開してきたさまざまな決済サービスを1つに統一して、スマホ決済にシフトしていくという目的がある。  「コード決済市場が伸びている中、われわれもそこに参入したいと思っています。スマホアプリだといろいろなご案内ができるので、お客さまにとってお得な情報を発信することができます。さまざまなサービスを1つに統一して、ブランド強化を図りたい」(橋本氏)  WAONの累計発行枚数は約1億624万枚(2025年2月末時点)。WAONカードの利用者がAEON Payにシフトしてもらうことで、816万人(2025年2月末時点)の会員数を引き上げたい考えだ。  AEON Payは「イオンカード」のクレカ支払いに加え、銀行口座をひも付けてのチャージ払い、イオン銀行ATMなどからの現金チャージにも対応。AEON Payで支払うと「WAON POINT」がたまり、たまったポイントはAEON Payに充当して、決済に利用することができる。また、AEON Payの利用者同士なら、残高を1円から手数料無料で送金できる。  AEON Payのコード決済でもWAONでも、決済時にたまるポイントは200円ごとに1ポイントと同じ。7月より、毎月10日にイオングループ店舗でAEON Payでスマホ決済(イオンカード払い、チャージ払い、WAONタッチ)すると、WAON POINTが基本の10倍たまる新特典も始まった。  なお、WAON POINT加盟店で買い物をすると「WAON POINT」がたまるが、WAON一体型のイオンカードやWAONカードを使ってWAON POINT加盟店以外で決済した場合は、電子マネー「WAON ポイント」がたまる。WAON POINTとWAON ポイントは別のポイントになるが、将来的には統合していく予定だ。

ITmedia Mobile
*******
****************************************************************************
*******
****************************************************************************

関連記事: