東洋大一歩及ばず…神戸FW宮代が延長後半16分の土壇場V弾で天皇杯8強進出
天皇杯4回戦1日目が6日に行われ、アマチュア勢で唯一勝ち残る東洋大は、J1・ヴィッセル神戸に1-2で敗れた。準々決勝は8月27日に開催。組み合わせ抽選会は、明日17時より行われる。
コロナ禍に行われた第100回大会を除けば、Jリーグ発足以降では初となる大学勢のベスト8進出を目指した東洋大だが、延長戦に及んだ死闘の末に敗れた。東洋大は4-4-2。GK磐井稜真(2年)、DFラインは右からDF荒井涼(4年)、DF岡部タリクカナイ颯斗(1年)、DF福原陽向(4年)、DF山之内佑成(4年)。MF田制裕作(4年)とMF鍋島暖歩(4年)がダブルボランチで入り、右MFに湯之前匡央(4年)、左は宮本新(2年)。FW村上力己(4年)とFW高橋輝(3年)が2トップに入った。
神戸はGK新井章太。DFラインは飯野七聖、岩波拓也、本多勇喜、鍬先祐弥。中盤の底に山内翔が入り、グスタボ・クリスマンと井出遥也が1列前。前線は小松蓮を頂点に右にエリキ、左に汰木康也は入った。
立ち上がりからペースを掴んだのは神戸だった。アウェーの雰囲気の飲まれた東洋大は、ボールを失うシーンが目立つ。すると前半13分、エリア内右に入ったボールに反応した小松が、山之内との競り合いに勝ってボールをキープ。グラウンダーのクロスを入れると、エリキがスルーした後ろで井出が右足で合わせて神戸が先制点を決めた。 ただ東洋大も時間が進むにつれて落ち着きを見せだす。前半20分の湯之前のスルーパスから村上が狙ったシュートはわずかに左に外れたが、同36分、左サイドを縦に突破した山之内のマイナスクロスに走り込んだ湯之前が左足で合わせてスコアをタイに戻してみせた。後半に入ると神戸が飯野に代えてDF永戸勝也、小松に代えてFW佐々木大樹を投入する。しかし決定機では東洋大が上回るが、後半2分の村上のマイナスパスから田制が狙ったミドルは山内にブロックされる。同10分の右サイドからエリア内にスルスルと入った荒井が切り返しから左足で狙うが、シュートはカバーに入ったDFにかき出された。
たまらず神戸は後半12分から山内に代えてMF扇原貴宏、井出に代えてFW宮代大聖を投入する。東洋大は同22分から村上に代えてFW依田悠希(3年)、宮本に代えてMF大橋斗唯(3年)を送り込む。東洋大は大橋を真ん中にした3バック、守備では5バックにして神戸の猛攻を耐えていく。さらに神戸は同26分に本多に代えてDF山川哲史、一方の東洋大は同32分から湯之前に代えてMF相澤亮太(4年)を出場させた。
後半終盤は神戸がセットプレーのチャンスを何度も作って圧力を強めるが、東洋大の選手たちが体を投げ出すようにした気持ちの入った守備でボールをかき出していく。そして試合は90分で決着がつかず、15分ハーフの延長戦に突入した。延長戦に入っても神戸の攻めを東洋大が耐える展開が続く。神戸は延長前半7分にクリスマンに代えてDF広瀬陸斗、東洋大は延長後半5分に鍋島に代えてMF西村龍留(3年)を投入する。さらに東洋大は延長 終了間際に高橋が足をつらせて動けなくなったことでMF仲野隼斗(4年)を投入する。
しかし延長後半15分+1だった。神戸は右サイドからクロスが上がると、GK磐井がキャッチミス。後ろに入っていた宮代が頭で押し込んで勝ち越しに成功。東洋大に最後の最後で生まれた隙を見逃さなかった神戸が、ベスト8へと勝ち上がった。●第105回天皇杯特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中