脇腹に残る傷痕、池田小事件で重傷 少女が母となり、語るあの日
大阪教育大付属池田小の乱入殺傷事件で、刺されて重傷を負った女性(左)。いつか子どもたちに伝えたいことがある=大阪府箕面市で2026年6月7日、前田梨里子撮影
4歳と2歳のかわいい盛りの兄弟に、夏になれば妹も加わる。大阪府箕面市の女性(33)は、子育てに追われる日々の中でも、あの事件の記憶をふと思い起こす。
脇腹に残る傷痕。生きたくても生きられなかった同級生たち――。いつか子どもたちが大きくなったとき、必ず伝えたいことがある。
児童8人が犠牲になった大阪・池田小事件から25年。あの日、現場で何が起きていたのか。 ・奪われた7歳の娘 「生きた証しを」父が語り継ぐ168回の思い ・「逃げろ」教室に響く叫び声 同級生失い、生き残った少女の決意 ・あの子たちのいない卒業式 先生の誓いは「命を守る授業」に ・血に染まった小さな背中 児童8人が犠牲、救急隊員の消えぬ記憶
脇腹に走った熱い感覚
あの日のことは、25年たった今も鮮明に覚えている。
2001年6月8日。大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の2年東組の教室にいた。
2時間目の授業が終わり、休み時間になった時に突然、男が飛び込んできた。
女性は教室の後ろに立っていた。男が隣を走り去った瞬間、右の脇腹に熱い感覚が走った。
何が起きたのかは分からない。ただ、「ここにいちゃいけない」と体が反応した。すぐに教室を出た。
廊下では、けがをした同級生の姿があった。また男が…