企業物価7月は+2.6%に鈍化、北米向け自動車の輸出価格-18.4%
日銀が13日に発表した7月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比2.6%上昇した。写真は日銀本店。1月23日、東京で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
[東京 13日 ロイター] - 日銀が13日に発表した7月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比2.6%上昇した。伸び率は4カ月連続で縮小。農林水産物の伸び鈍化に加え、電力・都市ガス・水道の下落が重しとなった。一方、北米向け乗用車の輸出価格(契約通貨ベース)は18.4%下落。高関税下でも輸出数量を維持するため、自動車メーカーが引き続き輸出価格を大幅に引き下げているとみられる。
国内企業物価指数はロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値、前年比2.5%上昇を上回った。前月比では0.2%上昇だった。
農林水産物は前年比42.2%上昇で、前月の43.1%上昇を下回った。このうち、精米は74.1%上昇。引き続き高い伸びながら前月の76.6%上昇からは伸びは鈍った。
電力・都市ガス・水道は0.1%下落で、前月の3.2%上昇から前年比下落に転じた。前年対比で原油市況が下落した影響が大きい。石油・石炭製品は0.8%下落。原油市況安に加え、政府のガソリン補助金が押し下げにつながった。
日銀の担当者は企業物価指数の伸び鈍化について、制度要因やこれまで上昇をけん引してきた産品の一時的な価格上昇の反動によるところが大きく、基調が変化したわけではないとの見方を示した。
企業物価指数を構成する515品目のうち、上昇は365、下落は127。その差は238で、6月の261を下回った。
輸入物価指数(円ベース)は10.4%下落。下落は6カ月連続。
*日銀の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
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