日経平均は5日ぶり反落、米FOMC前の調整で 一時プラス転換
[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比111円89銭安の4万4790円38銭で取引を終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を前に持ち高調整の動きがみられ、売りが優勢となった。ただ、下値では買いも入り、プラス圏に浮上する場面もあった。
日経平均は150円安でスタートした後、下げ幅を広げ、一時290円安の4万4612円07銭まで値下がりした。売り一巡後は、半導体関連株の一角が買われ相場を押し上げ、日経平均はプラス転換した。ただ、前日に付けた史上最高値(4万5055円38銭)には届かず、後場後半にかけては再びマイナス圏での推移が継続。指数の明確な方向感はみられなかった。
市場では「足元で上昇していた銘柄を中心に売られ、短期的な調整が出ている」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。
一方、山和証券の調査部部長・志田憲太郎氏は「前日の取引時間中に比べて円高が進んでいるわりには、日本株は底堅さもみられる」と指摘。
今週は日米で中銀会合の結果発表を控えているが、「イベントを通過した後、次の物色の方向感を探るような展開になりそうだ」(志田氏)とみられている。引き続き、AI(人工知能)関連が物色の中心となるのか、別のセクターがけん引するか注目されるという。
TOPIXは0.71%安の3145.83ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.71%安の1619.38ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆6178億8400万円だった。東証33業種では、空運、小売、輸送用機器が値上がり、非鉄金属、電気・ガス、保険など29業種は値下がりし、陸運は変わらずだった。
新興株式市場では、東証グロース市場250指数が0.29%安の763.49ポイントと、小幅に反落した。
プライム市場の騰落数は、値上がり312銘柄(19%)に対し、値下がりが1267銘柄(78%)、変わらずが40銘柄(2%)だった。
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