新たな対ロ制裁、G7首脳会議までの導入目指す-グラム米上院議員
Kevin Whitelaw
- 共和党のグラム議員、民主党のブルーメンソル上院議員と共同で声明
- ロシア産石油製品など購入する国からの製品に500%関税-制裁法案
米共和党のグラム上院議員は、6月に開かれる主要7カ国(G7)首脳会議までに、新たな対ロシア制裁の導入を目指す考えを明らかにした。
トランプ米大統領の盟友であるグラム議員はブルーメンソル上院議員(民主)との共同声明で、中国やインドが安価なロシア産原油を購入する動きを阻止するため欧米が対策を講じるべきだと訴えた。両議員は5月30日、ウクライナの首都キーウをともに訪問した。
両議員は6月1日、パリでフランス政府高官と会談した後に声明を出し、「G7首脳会議までに欧州と連携して制裁を導入し、中国に明確なメッセージを送ることを目指す」と指摘。さらに、対ロ制裁法案には現時点で82人の共同提案者がいると説明した。同法案はウクライナでの軍事作戦を支えるロシアの資金源を断つことが目的。
記者会見で話すグラム上院議員(右)とブルーメンソル上院議員(キーウ、5月30日)
G7首脳会議は6月15-17日にカナダ・アルバータ州で開催される予定だ。
一方、これまでロシアとウクライナの停戦を推進してきたトランプ氏が、ロシアに対する強硬措置を支持する用意があるかどうかはなお不透明だ。ただトランプ氏はここ数日間にプーチン大統領に対して新たな不満を表明している。
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グラム議員がまとめた法案は、ロシア産の石油製品やウランを購入する国からの輸入品に対し500%の関税を課す内容で、実施されれば原油市場に大きな混乱をもたらす可能性がある。
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原題:Graham Aims for Tough New Russia Sanctions Ahead of G-7 Summit(抜粋)
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