『鬼武者 Way of the Sword』「鬼の佳人には本当の名前がある」「今後も実際に触っていただく機会を設けていきたい」開発陣へインタビュー【TGS2025】
東京ゲームショウ2025のカプコンブースにてプレイアブル出展された『鬼武者 Way of the Sword』。会場で開発者の方々に試遊版や新情報についての話を訊くことができたので、その模様をお届け。
門脇 章人氏(かどわき あきひと)
『鬼武者 Way of the Sword』プロデューサー
二瓶 賢氏(にへい さとる)
『鬼武者 Way of the Sword』ディレクター
――ゲームショウでの反応を直接目の当たりにしたご感想は?
日本で初めてのプレイアブル出展ということで、皆さんがどんな反応してくれるかなっていうのはすごく楽しみにしてましたし、緊張していた部分もありました。多くの方が手触りのよさを褒めてくださっていたので、うれしく思っています。
先日公開されたプロモーションビデオの方の反響が大きく、新しいキャラクターたちの声優さんの予想なんかも多くて、期待されていることを実感できました。
――いまのところ、武蔵と巌流ではどちらのほうが人気でしょうか?<br />
予想以上に巌流は人気になっているようですが、やはり三船敏郎さんがフェイスモデルになっている武蔵の人気もすごいですね。どちらも好評なようで安心しました。
世界観とそのキャラクター作るときに、鬼の篭手を付けた者同士の戦いを入れてほしいっていうリクエストをしていたので、それぞれが際立った個性のあるキャラクターになってよかったです。
――巌流は若者受け、武蔵は上の世代を意識しているようにも感じたのですが、そういった意図はあるのですか?
いえ、とくに年齢層は意識してなかったですね。もちろん三船敏郎さんに馴染みのあるのは上の世代だとはわかっていましたが、若い世代の方々にも人気になってほしいという願いもキャラクター作りに反映させています。
――どちらも人間くさくて魅力がありますね。
そこは強く意識しました。巌流は狂気にあふれ、感情も豊かにしたかったのでそこを魅力に感じてくださる方が多いようです。声優さんのファンの方にも刺さっているようで、そこもうれしかったです。
声優さんの演技力に救われてる部分も大きいと感じていますね。
――先日公開されたトレーラーでは、平安時代の人物である小野篁(おのの たかむら)が登場して驚きました。やはり鬼の篭手の影響で長生きなのかな、と予想できますが……?
鋭い考察ありがとうございます(笑)。詳しくはお話できませんが、小野篁が生きているのは鬼の篭手の力によるものですね。
――今まで武蔵に“篭手女”と呼ばれていた女性も、“鬼の佳人”という名前が明かされました。彼女はどういう存在なのでしょうか?
実在する人物であるということがポイントになっておりまして、名前はまだ明かせないので“鬼の佳人”とさせていただいています。
――実在する人物ですか……。気になりますね。
京都に関わる人物ということを気にしておいていただくと、もしかするとわかるかもしれません。
小野篁のほうは、文献などを調べていただくとヒントになるようなことも見つかると思うので、チェックしていだくといいかもしれませんね。
――出雲阿国(いずも の おくに)は、どういった人物なのでしょうか?
詳しくは言えないのですが、とある事情によって小野篁を頼っているという感じになっています。年齢が若いこともあって、武蔵とはぶつかり合うこともあり、そこも魅力のひとつになっています。
――地下研究所という場所も公開になっていますが、こちらはどういった場所なのですか?
道狂(どうきょう)という幻魔の研究所でして、いろいろな仕掛けが用意された場所になっています。
――過去作にも研究者的な幻魔はいましたが、道狂もそういう類の幻魔なのですか?
――道狂は、どういう姿をしているのですか?
――道狂のモチーフになっている人物はいるのですか?
とくにモチーフはいませんね。いかにも幻魔といった不気味なデザインにしていて、京言葉を使うという個性付けもしています。
――やはり本作では京都というのが重要なキーワードになっているようですね。
はい。京都の持つさまざまな伝承や魅力を最大限に活かせればと思っています。
――京都に住んでいる方からのリアクションはあったりしましたか?
――ホラー要素はどの程度の濃さになりそうですか? 試遊での清水の舞台のシーンはかなり恐怖を感じたのですが……。
怖さではあのシーンがいちばんかもしれませんね。ホラーが苦手な方もおそらく大丈夫だとは思います。ホラーというよりは、オカルトやミステリーの要素が強めだと思います。
怖がらせたいわけではないということはチームにもよく言っています。不気味な雰囲気は意識していますが、ホラーゲームではないことは強く意識して作っていますね。いろいろな方に試遊していただいていますが、怖くてやめたという方はいなかったので身構えなくて大丈夫だと思います。
――これまで、幻魔はカタカナの名前が多かったように思いますが、本作では漢字になっています。これは何かテーマがあったりするのですか?
新しく世界観を構築する際に、和のものとして根付かせたかったので漢字にしています。また、実在する妖怪をもじったりもしているので、漢字のほうが合いますね。
――バトルでは、部位破壊が可能なようですが、どういったメリットがあるのでしょうか?
部位破壊による影響は敵によって違いがありまして、特定の部位を破壊することでそこからの攻撃がなくなったり、弱体化したりといったことが起こります。 堅牢な鎧を身に着けている幻魔に対しては、それを破壊することでようやくダメージを与えるようになる、といったパターンもあります。試遊でも戦える巌流は、かぶっている鉄傘破壊すると、ダメージを与えやすくなりますね。 部位破壊で共通しているのは、大きくダメージ与える、もしくはたくさん魂が放出されているといった点ですね。そのルールがあるうえで、さきほど言ったような敵ごとの個性を付けています。
――巌流戦では、武蔵が巌流の腕を極めるようなシーンも発生しましたが、巌流の攻撃力が下がったりといったことも起こるのですか?
あれはガードを崩したときに発生する演出で、部位破壊とは別ですね。とくに攻撃力を下げたりといった効果もありません。
――試遊で“一閃”を出すのに苦労したのですが、コツはありますか?
“一閃”の出しやすさは難易度によっても違うので、今回の試遊では“活劇”のほうを選択していただくと比較的成功しやすいです。出しやすさに関しては現在も調整中で、簡単にしすぎるとゲームが簡単になってしまうので、うまくバランスを取っていこうと思います。
――新公開のトレーラーでは、崩し一閃とも違う、連続で一閃をくりだしているような技が見られたのですが、こちらはどういったものなのですか?
あれは“連鎖一閃”というもので、これまでにお見せしていた技とは違うものです。一閃成功時にタイミングよくボタンを押すことで、つぎつぎと一閃がくり出せるといったものになっています。
――一閃を練習するトレーニングモードのようなものを用意する予定はありますか?
練習できるような環境を用意しようとは思っています。
――アクションゲームとしてやり込みコンテンツはありますか?
――最後に『鬼武者』ファンへメッセージをお願いします。
今回、日本では初プレイアブル出展という形だったのですが、海外を含めまだまだ多くの方々に触っていただけるようにしたいなと思っています。今後もいろいろな情報が出てくるとは思います。ぜひ楽しみにお待ちいただければ、うれしいです。
重ねてになりますが、今後も皆さんに触っていただける場は作りたいですし、実際に触っていただけるとまた印象も大きく変わると思います。その際は、カプコンの作品ならではの手触りのよさを味わっていただきたいです。