国内初メジャー制覇を支えた“16年モノ”のUT 「こだわる」堀琴音の優勝ギア
優勝セッティング
2025/10/06 16:15
◇国内女子メジャー第3戦◇日本女子オープン 最終日(5日)◇チェリーヒルズGC(兵庫)◇6616yd(パー72)◇雨(観衆7439人)
プロ12年目の29歳、堀琴音が国内メジャー初優勝を飾った。15歳のアマチュア廣吉優梨菜(福岡第一高)との最終日最終組(2サム)を首位から出て、5バーディ、1ボギー「68」で通算19アンダー。2016年当時アマチュアの畑岡奈紗に競り負けたナショナルオープンで、9年越しの雪辱を果たした。2022年「Tポイント×ENEOS」以来のツアー通算3勝目。
2017年大会(千葉・我孫子GC)で畑岡が樹立した大会最多アンダーパー記録の通算20アンダーに迫る伸ばし合いで、今季ドライビングディスタンス229.98yd(83位)の“飛ばないプロ”を支えたのは精度の高いドライバーとともに、グリーンを狙うユーティリティ、アイアン。いずれも非常に古いモデルを使い続けている。
アイアンはブリヂストン ツアーBフォージド X-CBで、2016年モデル。「私の生命線」と語るUTはさらに古く、同社から2010年に発売されたツアーステージ X-DRIVE GRだ。
「絶対にブレちゃいけないクラブで、一番こだわってます。全く同じスピン量のモデルが出てくるまで変えられません」。兵庫・滝川二高3年だった2013年「スタンレーレディス」のときに提供してもらったという。2週前「住友生命レディス東海クラシック」で同社の最新モデルを2日試したが、元に戻した。
あまりに古いモデルのため、メーカーにも在庫がないことが悩み。そこで数年前にSNSで“募集”を訴えかけると、中古クラブ販売チェーンが反応してくれて即購入。プロ仲間の川崎志穂からも4番UTを1本、譲り受けることに成功した。「だから、あと10年は大丈夫です」と一安心している。
ドライバー、フェアウェイウッドも最新モデルではない。高いトップから高いフィニッシュまで一気に振りぬく、独特なスイングから繰り出すフェードを武器にショットの精度にこだわる堀のプレースタイルは唯一無二のオリジナル。クラブへのこだわりも並ではない。
ドライバー:キャロウェイ ローグST◆◆◆(10.5度) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD HD(長さ45.75インチ、重さ50g台、硬さS) グリップ:パルマックス
FW:キャロウェイ パラダイムAi-スモーク MAX(3番15度、5番18度)、テーラーメイド Qi35(7番21度) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD HD(重さ50g台、硬さS)
UT:ブリヂストン ツアーステージ X-DRIVE GR(4番23度、5番25度) シャフト:藤倉コンポジット MCH(60g台、S)
アイアン:ブリヂストン ツアーBフォージド X-CB(6番~PW) シャフト:藤倉コンポジット MCI(80g台、R)
ウェッジ:ジューシーtT(51度、58度) シャフト:日本シャフト NSプロ950GH(S)
パター:スコッティキャメロン FUTURA X DUALバランス