1時間5000円以下で古代エジプトや19世紀パリへ──40〜60代がハマる“教養没入”の正体《来場者8割がVR初体験》(東洋経済オンライン)
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横浜駅みなみ東口通路直通の「ASOBUILD(アソビル)」のワンフロアに「イマーシブジャーニー」を体験できる施設がある。フロアで受付をすると、持ち物をロッカーに入れて予約を入れた時間内に、それぞれのプログラムを体験する仕組み。 この体験の肝になるのが、VRゴーグルだ。専用のゴーグルから3D映像と音声が流れ、あたかも自分がその世界のなかを散策しているような時間を過ごす。
現在「イマーシブジャーニー 横浜」では古代エジプトのピラミッドをモチーフにしたプログラムが2つ、19世紀フランスの印象派絵画をモチーフにしたプログラムが1つ上映されている。広いワンフロアのなかで最大約70人が、この3つのプログラムを同時並行で体験しているのだ。体験時間はそれぞれ約60分(内説明時間15分)。通常料金は曜日やグループ人数によって異なるが3800〜5000円。
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とはいえ軽い酔いは感じたし、プログラムを連続して体験するのはきついと思った。乗り物酔いしやすい人は、1日1本にとどめるのが無難かもしれない。 施設側も年齢や体調に利用条件を設けており、妊娠中の人や高血圧の人、首・脊髄・心臓に疾患がある人などは体験できない。さらに体験中はスタッフがフロアをしっかり見守っていて、不測の事態には手を挙げれば個別に対応してもらえる。
■美術館好きもテーマパーク好きも――大人を呼ぶ“教養没入”
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同施設の運営会社のCinemaLeap代表の大橋哲也氏は、文化的コンテンツを選んだ理由を次のように分析する。 「VRの特性は、実際には行けない場所や、過去の時代へ行けることです。単なる空想ではなく、史実や時代考証に基づいた作品にすることで、知的好奇心の強い方や、教養系コンテンツに関心のある方に届くと考えました」(大橋氏)
VRを使ったゲーム自体は以前からあり、お台場の「東京ジョイポリス」にもVRシューティングゲームがあった。「イマーシブジャーニー」が興味深いのは、同じVRの技術を使いながら、ゲームというより、美術館や博物館、あるいは旅に近いということだ。ゲームを中心とする従来のVR施設とは、異なる客層を引きつけている。
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「近年はひとつのヒットコンテンツを、出版、映画、舞台、グッズなど多角的に展開することが当たり前になっています。その中に、今後は作品世界を3次元で体験するイマーシブ体験も加わっていく。日本のコンテンツを、体験として海外へ輸出できる可能性もあります」(大橋氏) イマーシブ・フォート東京の終了は、市場の限界を示したのか。それとも、巨大施設という事業モデルの限界だったのか?
――この問いに対し、現在の客層の広がりを見る限り、一つの大型施設の終了だけで、市場を見限るのは早いようだ。日本には、浮世絵、漫画、アニメ、ゲームなど、世界中の人がその世界に「没入したい」と思うコンテンツがあり、ここで手を引くのは惜しい。