トランプが「スター・ウォーズの日」に自分をダークサイドとして描く。「本物のパルパティーン皇帝だ」

「スター・ウォーズの日」に、ホワイトハウスが本音を漏らした?

ホワイトハウスは5月4日、スター・ウォーズの日を祝うためのトランプ大統領の画像をXに投稿した。

AIで生成されたとみられるこの画像では、筋骨隆々のトランプ大統領がハクトウワシとアメリカ国旗を背景に、赤いライトセーバーを持って立っている。

ホワイトハウスは投稿で次のようにコメントして、政治的に対立するリベラル派を攻撃している。

「シスの暗黒卿や殺人者、麻薬王、危険な受刑者、悪名高いMS-13ギャングメンバーたちを必死に銀河に戻そうとしている過激左派の狂人たちを含め、すべての人がフォースと共にあらんことを。君たちは反乱軍じゃない――帝国軍だ。」

投稿は「May the 4th be with you(フォースと共に5月4日を)」という言葉で締めくくられているが、スター・ウォーズファンは画像に違和感を抱いたかもしれない。

スター・ウォーズシリーズでは、赤いライトセーバーはほとんどの場合ダークサイド 、つまり悪役のキャラクターが持つ。

インディペンデントのホワイトハウス担当記者アンドリュー・ファインバーグ氏は、「赤いライトセーバーは、シス(ダークサイドの力を使うジェダイの敵)という意味では?」と指摘している。

ホワイトハウスのスタッフがライトセーバーの色の持つ意味を知らなかったのか、あるいは意図的に赤にしたのかは不明だが、画像が注目を集めたことは間違いない。

投稿に対し「自分をシスの暗黒卿として描く大統領は初めてだ」「赤いライトセーバー振り回しながらリベラルをシス呼ばわりするとは本物のパルパティーン皇帝だ」「どのライトセーバーの色が“善”か“悪”かがわかるオタクのスタッフはひとりもいないの??」などのコメントが集まっている。

また、ジョージ・ルーカス監督が、保守派の政治活動をモデルにして悪役をデザインしたことを指摘する投稿もある。

ルーカス監督はスター・ウォーズのオリジナルトリロジーについて「あれは、ベトナム戦争についての話なんです」と2005年のシカゴ・トリビューンのインタビューで語っている。

「当時、ニクソン大統領が再選を目指していて、私は『民主主義はどうやって独裁に変わるのか』と歴史的な視点から考えるようになりました。民主主義は打ち倒されるのではなく、自ら手放されるのです」

トランプ氏は、スター・ウォーズの日の2日前の5月2日には、自身をローマ教皇に見立てた画像を投稿し、著名なカトリック関係者らから非難されるなど物議を醸している。

ソーシャルメディアには、「昨日は白人の教皇、今日はダークサイドのシス卿。キャラクターの変わり方がおかしすぎる」という声も投稿されている。

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