松山英樹は出場メジャー20試合ぶりの予選落ち 次週大会に急きょエントリー

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(16日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)

ショットでもアプローチでも、パットの後も何度も天を仰いだ。「いまの何をやってもうまくいかない雰囲気が出ている」。36ホールで通算3オーバーの84位。上位70位タイに食い込めず、松山英樹が約6年ぶりにメジャーの決勝ラウンド進出を逃した。

出だしの10番(パー5)で3mを沈め、初日1オーバー60位の出遅れを取り戻すには絶好のバーディ。続く11番で2.5mを決めてボギーを回避するなど、「13番までは良いパーセーブもできて、良い形でスタート切れた」と納得の滑り出しだった。

思わぬ後退は14番、340ydと短いパー4で、アイアンで刻んだ第1打が左のラフに到達した。2打目もグリーンから左にこぼれてボギー。「その後はなかなかうまくいかなかった」と予選カットラインとの攻防が一気に激しくなった。

折り返しの18番で花道からのアプローチがピンを3mオーバーし、2つ目のボギーで予選通過圏の外に。後半3番で5mの下り、4番(パー3)は2m、6番(パー3)は2.5mと、すべてバンカーショットの後のパーパットを懸命にねじ込む。ここぞの忍耐力を見せつけながら、7番(パー5)はグリーン奥からのチップが大きくパーどまり。8番はピンに向かって飛んだ2打目がスピンでカップから手前側に離れていった。

「最後もチャンスをつけないといけないところで、なかなかバーディを獲れなかった」。最終9番は520ydと長いパー4。希望はティショットで打ち砕かれる。1Wを強振したボールは左サイドに曲がり木の裏へ。即座にレイアップし結果を悟った。

2020年の「全米プロ」から続いた出場メジャーでの連続予選通過は、4月の「マスターズ」までの19でストップ(21年全英オープンは新型コロナウイルス検査で陽性判定が出たため欠場)。継続中の選手としては最長だった記録が途切れた。今季のトップ10入りは優勝した1月の開幕戦「ザ・セントリー」だけで、春先から調子を上げるのに苦労している。ホールアウト後、エントリー締め切り当日に次週の「チャールズ・シュワブチャレンジ」(テキサス州コロニアルCC)出場を決めた。

同大会への出場は2014年以来11年ぶり。前週の「トゥルーイスト選手権」から、29日(木)開幕の「ザ・メモリアルトーナメント」(オハイオ州ミュアフィールドビレッジGC)まで4連戦となりそう。「良い状態に持っていけるように次の試合に向けて準備したいなと思います。切り替えて頑張ります」と視線を高くしたまま言った。予選落ちが濃厚になった昼下がり。ドライビングレンジで居残り練習に精を出す。このクエイルホロークラブでの全米プロで、惜敗の5位に終わってから8年。松山は33歳の今も必死でいる。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)

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