米共和党、トランプ減税恒久化法案可決へ一歩前進 重要委員会が関連条項承認

 5月14日、米議会下院で与党共和党が可決を目指す、トランプ大統領の2017年減税の恒久化を盛り込んだ法案について、歳入委員会が税制にかかわる条項、またエネルギー商業委員会が低所得者向け医療保険「メディケイド」の大幅削減などの条項をそれぞれ承認した。米首都ワシントンで7日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米議会下院で与党共和党が可決を目指す、トランプ大統領の2017年減税の恒久化を盛り込んだ法案について、14日に歳入委員会が税制にかかわる条項、またエネルギー商業委員会が低所得者向け医療保険「メディケイド」の大幅削減などの条項をそれぞれ承認した。

 共和党指導部にとって一歩前進した形だが、減税や歳出削減、債務上限引き上げなどを盛り込んだこの「大きな美しい1つの法案」の成立にはまだ多くのハードルが残されている。

 ジョンソン下院議長は記者団に、目標としている今月26日のメモリアルデー前に法案を本会議で可決する上で順調な道筋にあると強調した。

 ただ党内では、さまざまな反対意見がくすぶっている。野党民主党が優勢なニューヨーク、ニュージャージー、カリフォルニアの各州を地盤とする共和党穏健派議員は、法案で設定されている州・地方税(SALT)の上限が低過ぎると主張。ニューヨーク州選出のマイク・ローラー下院議員は「現時点で私は(法案内容に)反対だ。だから指導部が可決日程を守りたいなら速やかに解決策を打ち出す必要がある」と述べた。

 一方保守強硬派らは、より大幅な歳出削減を要求している。サウスカロライナ州選出のラルフ・ノーマン下院議員は、まだ財政を再び健全化するための歳出と歳入の計算にはなっていないと指摘した。

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