インド、小型車や高級車への税率引き下げへ-消費需要押し上げ図る

Alisha Sachdev

  • 小型車への税率を18%、高級車への税率を40%に引き下げる方針
  • 大幅な見直しはほぼ10年ぶり-世界第3位の自動車市場を支援

インドは小型車に対する税率を18%、高級車に対する税率を40%に引き下げる方針だと、事情に詳しい関係者が述べた。モディ政権は消費需要の押し上げを狙っているという。

  協議が非公開だとして匿名を条件に明かした関係者によると、消費税に相当する物品サービス税(GST)18%の対象には350cc以下のオートバイも含まれるが、高級バイクについてはぜいたく品に関する税率が課される可能性が高いという。電気自動車(EV)に対する税率は引き続き5%に据え置かれる見込み。

  今回の大幅な見直しはほぼ10年ぶりで、世界第3位の自動車市場に大きな支援となる。

  現在、二輪車に対する税率は28%、小型車は最大31%、高級車は最大50%となっている。税制見直しについては、インド紙エコノミック・タイムズ(ET)など現地メディアが先に報じていた。

  インド財務省は電子メールでのコメント要請に現時点で応じていない。

  提案はすでに州財務相で構成される審議会に送付されており、近く会合が開かれる見通しだ。ブルームバーグ・ニュースによれば、9月か10月初めのGST審議会で協議されるという。

  エララ・セキュリティーズ・インディアのアナリスト、ジェイ・カレ氏によると、税率引き下げは乗用車市場の2桁成長を後押しし、2027年3月までの1年間で販売台数が500万台を突破する可能性があるという。

  18日のインド株式市場では、インドの自動車大手マルチ・スズキ・インディアが終値で8.8%上昇と20年4月以来の大幅高を記録。韓国の現代自動車のインド部門ヒュンダイ・モーター・インディアも8.2%上昇した。

  二輪車大手ではTVSモーターが6.6%高と約4年ぶりの上げ幅を記録し、バジャジ・オートも4.6%上昇した。

原題:India’s Deepest Tax Cut Plan in Years to Spur Automobile Demand(抜粋)

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