ビットコイン、12万1000ドル下回る──金と銀の高騰には一服感(CoinDesk JAPAN)
ビットコイン(BTC)は10月9日、米国時間午前に史上最高値に向けて反発を試みたが、すぐに押し戻され、反落した。 株式市場の開場の直前に12万4000ドルをわずかに下回って取引されていたビットコインは、約90分後には12万1000ドルを下回る水準まで引き戻された。 この動きは、それまで非常に過熱していた金と銀の市場での下落と並行して起こった。 金は最近、見出しを飾ることが多かったが、9日の相場の原動力は銀の動きであった可能性がある。 4月の安値から50%上昇した銀は、9日に史上初めて1オンスあたり50ドルに達した。しかし、その水準は急速な利益確定を促し、価格は数分以内に約4%下落した。 当記事執筆時点で、銀は48.55ドルで取引されている。 Capital.comのシニアマーケットアナリストであるダニエラ・サビン・ハソーン(Daniela Sabin Hathorn)氏は、「短期的には、テクニカル指標が過熱感の高まりを示しているため、相場の勢いは不安定に見える。中期的には、マクロ環境と実質利回りの状況が良好なままであれば、50ドル台を維持しようとする意欲は持続するだろう」と述べた。 金はそれに応じて、1オンスあたり4100ドルの水準への挑戦から現在の4035ドルまで1%以上反落した。 継続する米国の政府閉鎖も、投資家心理に重くのしかかり始めている可能性があり、主要な経済データの公表を妨げ、連邦サービスに依存する企業の運営を遅らせ、伝統的資産およびデジタル資産市場の両方に不透明感が広がっている。
その他の暗号資産(仮想通貨)は、さらに不調となった。 イーサリアム(ETH)は3.5%下落して4300ドルになり、BNBとドージコイン(DOGE)も3%〜4%下落した。 リスクオフの動きの中、ビットコインの市場シェアは、約8週間で最も高い水準まで増加した。 TradingViewのデータによると、ビットコインドミナンスの指標は8月以来初めて59.4%を超え、トレーダーが最大の暗号資産であるビットコインに資本を戻していることを示唆している。 この反落は、暗号資産デリバティブ市場にも波及した。CoinGlassのデータによると、過去24時間ですべてのデジタル資産全体で6億ドル(約920億円、1ドル=153円換算)以上のレバレッジ取引のポジションが清算された。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Slides Below $121K as Gold and Silver Rallies Take Breathers
CoinDesk Japan 編集部