チーム名は「“山田”です」 竹田麗央の光るセンスに山下美夢有が爆笑
◇米国女子◇ダウ選手権 事前(24日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287yd(パー70)
「“山田”です」――。竹田麗央に考えてもらったチーム名を伝えられた時、山下美夢有は「なんか、もう想定外すぎて…」と目が点になったという。最初は意味が理解できなかったそうだが、山下の「山」と竹田の「田」をつなげたことを説明されて納得。「『あー、そういうことね』って。もう、メッチャ爆笑しました」。山下の部分を先頭に持ってくるあたりも後輩らしい配慮なのかはさておき、独特のセンスは関西人の笑いのツボを刺激した。
当初はダブルス戦出場を考えていなかった竹田を、山下が「相手が決まってないなら一緒に」と誘った。昨季国内ツアーで最後まで年間女王を争った2人による夢のペア。コンビで合わせて今季11回のトップ10入りは、前年覇者のジーノ・ティティクル(タイ)&イン・ルオニン(中国)組の10回を上回ってフィールド最多。2人のルーキーが新天地でどれだけ早く頭角を現しているかが分かる。
長距離砲の竹田、精密機械の山下という対極のイメージもある2人。山下は日本で年間タイトルを争ってきたライバルを「プレースタイルは全然違いますけど、雰囲気とか、リズム的なところも似ていて、すごく回りやすい」と感じていた。だからこそ「麗央ちゃんと組めるのはうれしい」。竹田も昨年12月の国内ツアー対抗戦「Hitachi 3Tours Championship」くらいしか経験がないダブルス戦で、「美夢有さんと組めるのはすごく楽しみ」と貴重な機会に声を弾ませる。
出場ペアがチーム名とともに決めるテーマ曲は山下が大人気ロックバンド、Mrs. GREEN APPLE の『StaRt』を選んだ。「結構(普段から曲を)聞いていて、ファンクラブにもちゃっかり入ってまして…」と照れくさそうに明かす。
日本のトップを争い、時期を同じくして最高峰の舞台へ飛び込んだ。「優勝を目指して頑張りたい」と意気込んだ山下は「麗央ちゃんとは、なかなか話す機会もあまりなかった。これを機にもっとコミュニケーションを取り合っていけたら」と今後にも期待を膨らませる。刺激たっぷりのダブルス戦が2人にとっては、新たな関係性のスタートになる。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)