西島秀俊と市川染五郎が親子に、湊かなえの小説「人間標本」ドラマ化(コメントあり)
湊かなえの小説をもとにしたAmazon MGMスタジオ製作のドラマシリーズ「人間標本」が、12月19日よりPrime Video(プライムビデオ)にて独占配信される。西島秀俊が主演を務め、市川染五郎が共演する。
本情報は、本日8月13日に東京・ウェスティンホテル東京にて行われた制作発表会見で明かされた。全5話の「人間標本」は、蝶の研究者である榊史朗が、息子の至(いたる)を含む6人の少年たちを“人間標本”にしたと告白することから展開していくミステリーサスペンス。湊の小説を原作とする映画「母性」に続き廣木隆一が監督を務め、西島が史朗、現代劇ドラマ初出演となる染五郎が至を演じる。
西島は「親子の底知れぬ愛情と葛藤、人間の業、芸術と狂気、美への渇望。湊かなえ先生の原作にはこれらのテーマが幾重にも織り込まれ、最初から最後まで予想を裏切る展開に驚かされました。この企画を知った時、是非参加したいと思いました」とコメント。染五郎は「湊かなえ先生はその人間の本質を、時に目を背けたくなるような、それでいて読み進めたら止まらないゾクゾクする描写で描かれ、その世界観を廣木監督始め、映像界の職人達が実体化させる、その中に存在させていただけたことがとても刺激的でした」とつづっている。湊、廣木、Amazon MGMスタジオにてフランスと日本のオリジナル作品製作の責任者を務めるトマ・デュボワによるコメントは以下の通り。
映画ナタリーでは、西島、染五郎、湊、廣木が登壇した会見の模様を追ってレポートする。
西島秀俊 コメント
親子の底知れぬ愛情と葛藤、人間の業、芸術と狂気、美への渇望。湊かなえ先生の原作にはこれらのテーマが幾重にも織り込まれ、最初から最後まで予想を裏切る展開に驚かされました。この企画を知った時、是非参加したいと思いました。今回初めてご一緒する廣木監督、そして素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんとともに、映像化という挑戦の中で模索を重ね、完成に向けて進んでいます。二転三転する真実の先に浮かび上がる、深く濃密な人間ドラマを、どうぞご期待ください。
市川染五郎 コメント
人間の尽きることのない欲望や闇を、人間は時に美しく感じてしまう。それはある意味、そういった欲望こそ人間そのものであるからだと思います。湊かなえ先生はその人間の本質を、時に目を背けたくなるような、それでいて読み進めたら止まらないゾクゾクする描写で描かれ、その世界観を廣木監督始め、映像界の職人達が実体化させる、その中に存在させていただけたことがとても刺激的でした。また、西島さん始めキャストの皆さまとも、新鮮な時間を過ごさせていただきました。ひとりでも多くの方にこの作品が届きましたら幸いです。
湊かなえ(原作者)コメント
子を持つミステリ作家として一番想像したくないテーマ「親の子殺し」に挑みました。同時に、デビュー時よりのテーマである「人は同じものを見ているのか」に、蝶の特性と芸術を重ねて描きました。文章で色や標本のデザインを表現するのは大変でした。だからこそ、映像化を強く望み、最高のかたちで願いが叶いました。この作品が皆さまの目にどのように映り、どのような感情を抱かせるのか、楽しみにしています。
廣木隆一(監督)コメント
父と子の複雑な愛情を軸に、人間の持つ美への執着を描く。原作を読んだとき、その深いテーマに圧倒されながらも、湊かなえ先生の鋭い人間洞察と蝶をモチーフにした美しい世界観に強く惹きつけられました。蝶やアートを通じて、愛情と狂気が交錯する世界を、丁寧に、そして大胆に描こうと心がけました。観てくださる方々がどう感じてくださるか、今からとても楽しみです。
トマ・デュボワ コメント
新たに世界中のお客様に衝撃を届けられる作品を発表できたことを喜ばしく思います。人は何のために生き、どう愛するのか―湊かなえ先生が鋭い筆致で描いたこの永遠の問いに、私たちもドラマシリーズを通じて真摯に向き合います。西島秀俊さん、市川染五郎さんという比類なき才能、そして廣木隆一監督の卓越した演出力で、原作の魅力を最大限に引き出し、国境を超えて観る者の心に深く刻まれる作品をお届けします。
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