「Windows」が動かないときの“最後の手段”--「Emergency Restart(緊急の再起動)」とは
通常、「Windows」に新機能が追加されると、Microsoftは公式ブログなどを通じて大々的に告知し、ユーザーに広く周知する。仮にそうした告知がなかったとしても、アップデート後にはユーザーがすぐにその機能に気づくのが一般的だ。しかし、便利な機能であっても、長年見過ごされ、後になってようやく発掘されることもある。 「Emergency Restart(緊急の再起動)」の画像 ここで紹介する「Emergency Restart(緊急の再起動)」は、まさにそうした“埋もれた機能”の1つだ。この機能を初めて知ったときは、驚きとともに発見の喜びがあった。「Reddit」の投稿を偶然見かけ、「-Steets-」と名乗る投稿者が2022年に情報を共有していた。コメント欄では、「Windows XP」にもこの機能が存在していたという指摘もあった。 Emergency Restartを使うには、まずWindowsで「CTRL+ALT+DEL」キーを押す。これはごく一般的な操作だが、ここで「CTRL」キーを押しながら、画面右下に表示される電源ボタンをクリックする。すると、「緊急の再起動」というメッセージが表示され、「[OK]をクリックすると、すぐに再起動します。保存されていないデータはすべて失われます」と警告される。さらに、「これは最後の手段として使ってください」とも記されている。「OK」をクリックすると、PCは通常通りシャットダウンし、再起動される。 では、通常の再起動と緊急の再起動の違いは何か。それは「最後の手段」という言葉に集約される。BetaNewsが2023年に解説したところによれば、この方法は「ハードリセットの代替手段」であり、物理的な電源ボタンを長押しするのに近い操作だという。 Emergency Restartは、PCが完全にフリーズしてしまい、他の操作が一切受け付けなくなった場合に有効だ。CTRL+ALT+DELだけが反応するような状況では、まさにこの機能が役立つ。また、物理的な電源ボタンがないノートPCなどでも重宝する。 この方法には特段の欠点は見当たらない。筆者はデスクトップPCや複数のノートPCで試してみたが、全て問題なく動作した。ただし、「最後の手段」とされているとはいえ、実際には何度使っても構わない。 なお、別の再起動方法として、コマンドプロンプトを起動し、「shutdown /r」と入力する手段もある。その他のシャットダウン方法については、Microsoftの「Learn」サイトに詳しい説明が掲載されている。 この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。