グラスを片手に「いま、私が国会にいなくちゃダメでしょ!」 蓮舫氏の参院選出馬ほぼ確定か

「都知事選の直後は、ショックでしばらく自宅に引きこもっていたとか。最近は毎晩のように政界関係者と元気に飲み歩いていますよ」  と肩をすくめるのは蓮舫氏の古巣・立憲民主党関係者。 「酒席では主に昔話に花を咲かせ、話題は多岐に及びますが、彼女が最も力を込めて語るのが自身の参院選への出馬の件。どうやら、比例代表での立候補が内々で決まっているようです」  杯を傾けながら、話題のコメ騒動や年金改革法案、選択的夫婦別姓の問題についてとうとうと論じるそうで、 「はた目には、すっかり議員バッジを着けた気でいます。グラスを片手に“いま、私が国会にいなくちゃダメでしょ!”と、鼻息も荒く意気軒昂ですよ」

 蓮舫氏といえば、国会で舌鋒鋭く首相や閣僚らを追及する姿で知られる。一方で、二重国籍疑惑や薬物使用で逮捕された元会社経営者との交友など、都合の悪い話には言葉を濁してきた。与党はそんな彼女の国政復帰を歓迎しているという。  自民党関係者が解説する。 「うちの重鎮議員らが“蓮舫には戻ってほしいなぁ”と話しています。彼女は他人への厳しい批判が自身に戻る“立民ブーメラン”の体現者の一人。彼女の敵失に期待する向きもあるようですが、最も多いのは“野党議員を説き伏せるタイプの石破茂首相との論戦を見てみたい”という声です」  それはどんな心理なのか。 「ああ見えて、蓮舫は与党議員との水面下の交渉にもキチンと応じるところがある。まなじりを決して声を荒らげるイメージが強いですが、自民党内には“そういう議員がいる方が国会は盛り上がる”という逆説的な意見も。重鎮やベテラン議員らは“蓮舫は思い付きと思い込みの人。議論では弁の立つ首相には勝てない”との計算もあるようです」

 与党の意外な歓迎姿勢とは対照的に、身内のはずの立民内には懐疑的な声が。  立民幹部が後を引き取る。 「今夏に改選を迎える比例代表選出議員たちの危機感は強い。前々回選挙でウチはおよそ670万票の比例票を得て8人が当選した。今回は党勢が低迷中で、議席を得るのは良くて7人でしょう。そこに蓮舫さんが入ってくれば、さらに割を食う議員が出る。拒否感は相当なものですよ」  それでも蓮舫氏の擁立は既定路線だそうで、 「今月中に正式決定する意向ですが、いまも党内の異論は根強い。依然、執行部は“レンちゃんなら公示前ギリギリの発表でも当選できる”とあくまで強気。彼女自身も反対勢力に“いつまで文句を言うのやら”と吐き捨てています」  政党支持率で立民を追い越した国民民主党は、不倫疑惑が尾を引く山尾志桜里元衆院議員の擁立を決めた途端に党勢が急降下した。 「一度は参院を放り出しておきながら“失敗したから戻りたい”とは虫が良すぎ。世論の反発で、ウチも国民民主の轍を踏みかねない」  当の蓮舫氏に見解を尋ねたものの回答はナシ。  恥を知らねば恥かかず、と言いますが――。

新潮社

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