自宅でNFCタグを使いはじめたら、すべてが変わった

一日中スマホの設定をいじくり回すのには、もううんざりしていました。車に乗るときにはSpotifyを開き、仕事に取り掛かるときには「集中モード」を探し、ベッドに入る前にはスマートライトを手動で暗くする…。

この絶え間ないタップとスワイプは、まるで副業のようでした。そんな僕が出会ったのが、NFCタグです。

家のあちこちの戦略的な場所に貼り付けたところ、あれほど繰り返していたスマホの操作が、突然自動化されたのです。

ここでは、iPhoneの「ショートカット」アプリとNFCタグを組み合わせ、僕の家を本当に「僕のために機能する場所」へと変えた方法を紹介します。

車のダッシュボードが、あなただけの音楽ステーションに

Spotifyへ一瞬でアクセス

NFCタグのパックを購入して、まず1枚目を車のセンターコンソールに忍ばせました。今では、そこにiPhoneを置くだけで、何も触らずに音楽が流れ始めます。

朝のドライブにはアップテンポなプレイリスト、夜の帰り道には落ち着いた曲を。もしスマホがBluetoothに接続し忘れていても、このタグがペアリングまで面倒を見てくれます。

狭い駐車場でバックしながら、アプリと格闘する必要はもうありません。

デスクに座れば、そこはもう集中ゾーン

自動で切り替わる「お仕事モード」

デスクの下には、別のNFCタグを隠してあります。ここにスマホを置くと、瞬時に3つのことが起こるのです。

  • 通知がオフになる
  • 照明が目に優しい明るさに調整される
  • タスク管理アプリが起動する

この組み合わせが、僕を最高の「仕事脳」にしてくれるんです。仕事が終わったら、スマホを手に取るだけ。すべてが元通りになります。

ナイトスタンドが家全体の司令塔に

ワンタップで完了するおやすみルーティン

このタグが、僕の一番のお気に入りかもしれません。ナイトスタンドにスマホをタッチすると、家中の照明がすべて消え、翌日のアラームがセットされ、睡眠追跡が始まり、サーモスタットが快適な温度(20℃)に設定されます。

以前は家の中を歩き回り、照明を一つひとつ確認し、その後5分もかけてスマホで睡眠オプションを設定していました。それが今ではたったの3秒。何も忘れていないという安心感から、ぐっすり眠れるようになりました。

キッチンカウンターが料理の司令塔に

レシピ検索からタイマー管理までおまかせ

手がベトベトの状態でロックされたスマホと格闘するのは、本当に最悪です。キッチンカウンターのタグは、レシピアプリを起動し、複数のタイマーを開始し、画面をスリープさせないようにしてくれるので、何も触らずに手順をチラ見できます。

おまけに、キャビネット下のライトを点灯させ、料理用のプレイリストまで再生してくれるのです。複雑なレシピに挑戦するのも、もうジャグリングをしているような感覚にはなりません。

ホームオフィスのドアをくぐれば、一瞬で仕事モード

スマートな仕事環境を自動セットアップ

オフィスのドアのそばに貼ったタグのおかげで、部屋に入るだけで一連のルーティンが実行されるようになりました。カレンダーが開き、メールが読み込まれ、プロジェクト管理アプリが順番に起動し、照明は明るい白色に変わり、集中力を高める音楽が流れ始めます。

この小さなタップ一つが、まるで他のすべてのことから切り離され、仕事に没頭するための扉を閉めるような、楽しみな儀式に変わりました。

朝のコーヒー時間が、自分だけの情報ハブに

ニュースも天気もポッドキャストも思いのまま

我が家のコーヒーカウンターが、僕の朝のニュースデスクになりました。コーヒーを淹れている間に、Nespressoマシンに貼ったNFCタグをタップ。

ポンッ、とスマホを置けば、ニュースアプリ、天気予報、いつものポッドキャストがずらりと並びます。

マグカップが満たされるのとほぼ同じ時間で、その日の情報を一通りチェックできる。一日を始める前に何が起きているか把握するのに、とても便利な方法です。

トレーニングコーナーで、本気のフィットネスモードへ

即席フィットネスモードで集中力アップ

ウェイトラックの近くには、スマホをワークアウトモードに設定するNFCタグがあります。ワンタッチでフィットネスアプリが立ち上がり、音楽が鳴り響き、緊急時以外の通知はブロック。

セットの合間にメッセージをチェックしたり、本来ならウェイトを持ち上げているべき時間にアプリをスクロールしたりすることがなくなりました。

このタグはタイマーも起動してくれるので、どれくらい運動したかを推測するのではなく、正確に把握できます。

テクノロジーの存在を「消す」ということ

僕が一番気に入っているのは、特定の自動化機能そのものではなく、このタグがスマホの煩わしさを軽減してくれたという事実です。もうスマートホームの設定を微調整したり、アプリの海を探し回ったりすることに時間を使うことはありません。

ただ家の中を歩き、スマホをタップするだけで、望んだ自動化が実現するのです。

朝はスムーズに始まり、仕事モードへの移行はごく自然に。そして、一日を通して積み重なる無数の小さなスマホ操作に、僕の脳が占領されることもなくなりました。

HVAC(暖房・換気・空調)業界で12年以上の経験を持つ機械エンジニア。彼の専門は、複雑な住宅設備システムを、一般の住宅所有者にも分かりやすい実践的なアドバイスへと落とし込むことです。

大手メーカーでの技術営業やプロダクトマネジメントといった経歴に加え、自身も二度の住宅購入を通じて、システムの設置からトラブルシューティング、修理まであらゆることを実践してきました。

Original Article: I started using NFC tags at home and they changed everything by MakeUseOf

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