「免許不要で」と偽りモペット販売の疑い、社長の男を逮捕…1000台販売し3億円超売り上げか
運転免許が必要なペダル付きバイク「モペット」を免許不要の電動アシスト自転車と偽って販売したとして、神奈川県警は20日、東京都内の自動車部品販売会社社長の男(45)を不正競争防止法違反(誤認 惹起(じゃっき) )の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。約1000台を販売し、3億円超を売り上げていたとみられる。
神奈川県警が今年2月の捜索で押収したモペット捜査関係者によると、男は2022年3月末~今月、8都道府県の9店舗や同社のホームページでモペットを販売する際、電動アシスト自転車と誤認させる表示をした疑い。
モペットはペダルをこがなくてもモーターで走行でき、道路交通法では原付きバイクに分類される。県警が23年12月、横浜市鶴見区で同社のモペットを運転していた20歳代男性に職務質問した際、無免許と判明。同社はSNSで「電動アシスト自転車としての扱いの 為(ため) 、免許不要でお乗り頂けます」などと記載しており、男性もこうした表記をみて購入したと説明した。
県警は今年2月、同社や店舗などを捜索した。押収したモペットは最大で時速約40キロで走行できたという。
同社のモペットを巡っては昨年6月、川崎市川崎区で別の20歳代男性が80歳代女性をはね、腰の骨を折る大けがを負わせる事故も起きている。