北朝鮮で海岸リゾート完成 宿泊施設に2万人収容…「マリーナベイ・サンズ」風施設も
24日に竣工した北朝鮮南東部江原道の元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
北朝鮮南東部の江原道で長年にわたり開発が滞っていた「元山葛麻海岸観光地区」のリゾート施設が完成し、24日の完工式に金正恩朝鮮労働党総書記が出席した。金氏は「宿願の事業」の完成に満足感を示し「今年最大の成果の一つとして記録される」とたたえた。朝鮮中央通信が26日報じた。
同通信によると、新リゾートは「国内外の客」の嗜好に合わせた2万人収容の宿泊施設や海水浴場、ウオータースライダー付きのプールなどを備えている。シンガポールの観光名所「マリーナベイ・サンズ」を意識したような施設もある。
24日に行われた北朝鮮南東部江原道の元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区の完工式。海水浴場や2万人規模の宿泊施設を備えている(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
当初2019年の完成を目指していたが、一時工事が中断するなど完成が遅れていた。完工式には李雪主夫人、名前がキム・ジュエとされる娘が金氏に同行したほか、ロシアのマツェゴラ駐北朝鮮大使も招かれた。外国人観光客誘致による外貨獲得も視野にあるとみられる。
一方、韓国統一省関係者は26日、新リゾートに対し、外国人誘致には航空便の輸送能力など「交通インフラに限界がある」と指摘した。聯合ニュースが伝えた。(石川有紀)