【地球に直撃した“ゴースト粒子”の正体とは】人類最大の粒子加速器より10万倍強力なエネルギー(スペースチャンネル)

ゴースト粒子のイメージ©スペースチャンネル(AI)

2023年、地球に到達したある粒子が、物理学者たちを大きく驚かせました。それは「ゴースト粒子」とも呼ばれるニュートリノで、これまで観測された中でも桁違いのエネルギーを持っていたのです。最新研究では、この異常な粒子が爆発するブラックホールから放出された可能性があると指摘されており、もし事実であれば宇宙の理解そのものを変える発見になるかもしれません。

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■ 地中海の深海で観測された前代未聞の粒子

KM3NeT LOM(光モジュール発射装置)が展開船に積み込まれる様子©Edewolf

この粒子は、地中海の海底に設置された巨大観測装置「KM3NeT(キュービックキロメートル・ニュートリノ望遠鏡)」によって検出されました。ニュートリノはほとんど物質と反応しないため、通常は地球を通り抜けてしまう非常に捉えにくい粒子です。

しかし今回観測されたニュートリノは、最大約2.2×10¹⁷電子ボルトという想像を超えるエネルギーを持っていました。これは人類が作った最大の粒子加速器より約10万倍も強力なエネルギーであり、科学者たちは「説明が難しい粒子」として大きな関心を寄せています。

KM3NeT光モジュール©Edewolf

研究チームは、この粒子の発生源として「原始ブラックホール」という仮説を提案しました。原始ブラックホールとは、宇宙誕生直後のビッグバンの時代に形成されたと考えられている非常に小さなブラックホールです。研究者によれば、ブラックホールは小さいほど高温になり、粒子を大量に放出します。そして最終段階では、極めて強力な粒子の爆発が起きる可能性があります。

理論物理学者スティーブン・ホーキング博士は1970年代、ブラックホールは時間とともにエネルギーを放出して蒸発し、最終段階で爆発的に崩壊する可能性を示しました。この現象は「ホーキング放射」と呼ばれています。

■ 謎の鍵となる「ダーク電子」

大マゼラン雲を背景にしたブラックホールのシミュレーション画像©Alain r

今回の研究では、通常とは異なる特別なブラックホールの存在も提案されています。それがダーク電荷を持つブラックホールです。この仮説では、未知の粒子「ダーク電子」が関与している可能性があります。

こうした性質を持つブラックホールは、通常のものとは異なる振る舞いをし、観測が難しい特徴を持つと考えられています。また、この特殊なブラックホールの爆発は、これまでのニュートリノ観測データの矛盾も説明できる可能性があるとされています。

もしこの理論が正しければ、宇宙最大級の謎のひとつである「ダークマター」の正体解明につながる可能性があります。ダークマターは直接観測できませんが、銀河の運動に影響を与えていると考えられている未知の物質です。研究チームは、この特殊なブラックホールが宇宙のダークマターの大部分を占めている可能性もあると指摘しています。

■ 2035年までに爆発観測の可能性

ゴースト粒子のイメージ©スペースチャンネル(AI)

研究者たちは、2035年までにこのタイプのブラックホール爆発が観測される確率は約90%と予測しています。もし観測に成功すれば、ヒッグス粒子や重力子など既知・未知すべての素粒子を網羅する「究極の粒子カタログ」が作れる可能性があります。

ただし現時点では、このブラックホールが実際に存在する証拠はまだありません。ニュートリノの起源についても、宇宙線など別の現象による可能性が残されています。それでも、この粒子が宇宙の新たな扉を開く重要な手がかりになると期待しています。

皆さんは地球に直撃したゴースト粒子であるニュートリノの起源は一体何だと思いますか?ぜひコメントお待ちしています。

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