娘3人殺害の容疑者とみられる遺体発見、当局発表 米ワシントン州

自身の娘3人を殺害した罪に問われているトラビス・デッカー容疑者/Wenatchee Police Department/AP

(CNN) 自身の幼い娘3人を殺害した罪に問われているトラビス・デッカー容疑者のものとみられる遺体が、米ワシントン州で発見された。同州シェラン郡保安官事務所が明らかにした。

同保安官事務所は18日、CNNに公開した声明で、遺体はワシントン州の町レブンワースの南に位置する人里離れた森林地帯で見つかったと述べた。

声明によると、「身元はまだ確定していないものの、予備調査の結果、遺体はトラビス・デッカー容疑者のものとみられる」という。

CNNはシェラン郡保安官事務所と連邦保安官局に詳細を問い合わせている。

デッカー容疑者を巡っては5歳のオリビアちゃん、8歳のエブリンちゃん、9歳のペイティンちゃんの3人の娘を窒息死させたとして、数カ月にわたる集中的な捜索が行われていた。娘3人の遺体は、ワシントン州カスケード山脈の廃墟となったキャンプ場で、頭から複数のビニール袋をかぶせられた状態で発見された。現場はバックカントリーでのハイキングやキャンプで知られる、人里離れた風光明媚(めいび)な地域。

5~9歳の娘3人は廃墟となったキャンプ場で、遺体で見つかった/Wenatchee Police Department

姉妹については事件の数日前、母親が失踪届を出していた。デッカー容疑者は5月30日、親権協定で定められたとみられる3時間の面会後も姉妹を帰宅させていなかった。

デッカー容疑者のトラックは6月2日、カスケード山脈のキャンプ場、ロックアイランド・キャンプ場付近で放置されているのが発見された。警察の宣誓供述書によると、娘たちの遺体はそこから約90メートルほど離れた小さな土手に横たわっており、結束バンドやビニール袋が辺り一面に散乱していた。当局は、トラックのテールゲートとデッカー容疑者の飼い犬から、血痕の指紋を発見した。

保安官事務所によると、遺体付近で見つかったビニール袋と結束バンドから採取したDNAサンプルは、デッカー容疑者のものと一致した。当局は当時、他のDNAは検出されなかったと発表している。

それ以来数週間にわたり地元、州、連邦当局が捜索を続けたものの、デッカー容疑者の生存は確認できなかった。同容疑者は陸軍の退役軍人で、荒野でのサバイバルスキルに長けている。

ドローン(無人機)、急流探知チーム、遺体捜索犬、さらにはゴープロまでもが投入された多数の機関による捜索は、危険な地形と、デッカー容疑者が3日早く行動していたという事実によって難航した。

​​シェラン郡保安官事務所の声明によると18日現在、当局はワシントン州警察の犯罪現場対応チームの協力を得て現場検証を進めている。その後、DNA鑑定が行われる予定だ。

保安官事務所は、今回の発見と捜査についてデッカー容疑者の家族と連絡を取っていると述べた。

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