残留争い“6ポインター”はFC東京が3-0圧勝!! 先発9人変更も野澤零&“新加入”長倉が揃って初ゴール、最下位・横浜FMはJ1残留遠のく新体制連敗
J1リーグは25日、第15節延期分を行い、FC東京が横浜F・マリノスとの残留争い直接対決を3-0で制した。中2日の連戦で先発9人を入れ替えたが、今季初先発のMF野澤零温が今季初ゴールを挙げると、終了間際にはFW長倉幹樹が加入後初ゴール。16位に浮上し、降格圏との勝ち点差を4に広げた。一方、最下位に沈む横浜FMは前節暫定指揮で今節から正式に就任した大島秀夫監督のもとで2連敗。残留圏との勝ち点差は8に広がった。
横浜FMがACLEに出場したため延期されていた一戦。最下位20位の横浜FM、17位のFC東京による“6ポイントマッチ”となった。横浜FMは第21節・岡山戦(●0-1)から中3日で先発2人を変更。DF渡邊泰基とMF天野純を新たに起用した。一方のFC東京は第21節・G大阪戦(●0-2)から中2日とあり、先発9人を一気に変更。DF室屋成とMF高宇洋のみ連続先発し、今夏浦和から加入の長倉が初先発を果たした。[スタメン&布陣]
試合序盤はFC東京がハーフコートゲームを展開。長倉が前線でボールを巧みに引き出し、何度も速攻を仕掛けると、前半3分と同4分に左足シュートで立て続けに相手ゴールを襲った。さらに同6分、MF野澤零温のクロスからDF岡哲平がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つと、同10分にも野澤零のクロスから長倉がヘッドで狙い、GK飯倉大樹を強襲した。
その後もFC東京は今季初先発の野澤零が果敢な姿勢を続け、前半12分にはFWヤン・マテウスをドリブルで抜き去って左サイドでFKを獲得。このFKは自ら蹴ってクリアされたが、多くのチャンス絡んでいた。
それでも前半20分ごろからはMF喜田拓也の冷静なサポートにより、横浜FMが安定したボール保持を発揮。同29分には渡邊のクロスにFWアンデルソン・ロペスがヘディングで合わせ、これをなんとかGK野澤大志ブランドンがかき出した。また同30分には左に抜けた天野のクロスにFWエウベルが合わせたが、うまくミートしなかった。
一方のFC東京は前半36分、左に開いた長倉のクロスに高が飛び込んだが、フリーでのヘディングシュートは枠外。互いに決定機を活かすことができず、残留争いの直接対決はスコアレスのままハーフタイムを迎えた。それでも後半6分、FC東京がついに試合を動かした。岡が左サイドに大きく展開し、FW佐藤恵允が中央突破を見せると、長倉とのワンツーからペナルティエリア左を打開。マイナスのクロスにDF長友佑都が反応し、シュートは相手にブロックされたが、こぼれ球に野澤零が詰め、ワンタッチで押し込んだ。野澤零はこれが今季初ゴールとなった。
その後は横浜FMが後半10分に天野に代わってMF遠野大弥を投入。FC東京が同19分、高と野澤零に代わってMF橋本拳人とFW俵積田晃太を入れて攻勢を強める。すると同23分、FC東京は岡の縦パスを長倉が受けると、スルーパスにDF室屋成が反応。縦突破から左足でクロスを送ると、これに飛び込んだ佐藤がワンタッチで押し込み、2-0とした。佐藤はこれが今季4ゴール目となった。
なおも攻めるFC東京は後半40分、長倉が佐藤とのワンツーから最終ラインと駆け引きし、トリッキーな右足アウトサイドでゴール右隅を射抜いてダメ押しの3点目。長倉はアウェーに集まったサポーターに挨拶がわりのゴールを決め、大歓声を浴びた。そのまま試合はタイムアップ。残留争いの“6ポインター”はFC東京に軍配が上がった。 (取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がスタート!