市場ウオッチャーの最大の懸念はFRBの独立性、利下げ後-調査

Tatiana Darie

  • 年初よりFRBの独立性に懸念が強まったと75%近くが回答
  • FRBの政策対応で将来的なインフレ高進リスク増すとの見方が大多数

米連邦準備理事会(FRB)が16、17両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で9カ月ぶりに利下げを決めた後、市場関係者の間では金利の方向性に見方が依然分かれており、最大の懸念はFRBの独立性とインフレ高進となっている。最新のマーケット・パルス調査で明らかになった。

  利下げ決定直後に実施された同調査では、回答者53人のうちほぼ4分の3は、トランプ米大統領が就任した年初よりもFRBの独立性について懸念が強まったと答えた。パウエルFRB議長は政策決定後の記者会見でこの点を問われたが、懸念を一蹴した。

  今回の調査でもう一つの重要な結果は、市場関係者の大多数が、FRBの現在の政策対応が将来的なインフレ高進リスクを増していると受け止めていることだ。年末に向けての追加利下げを示唆した政策当局者の新たな経済予測にもかかわらず、米国債利回りが全般に上昇している理由がここから説明できる。

  調査回答者は、現在の市場水準が「妥当」と考える人と「高過ぎる」とみる人で二分された。トレーダーは今後1年間で4-5回の追加利下げを想定しており、FRBの長期的な中立金利とされる3%近辺までの低下を見込んでいる。

  調査は、FOMCの決定から90分間、パウエル議長の記者会見にかけて実施された。

原題:Fed Independence Worry Is Top of Mind for Market Watchers: Pulse (抜粋)

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