菅田将暉×三谷幸喜のドラマ10月スタート、二階堂ふみ・神木隆之介・浜辺美波と紡ぐ群像劇(コメントあり)

2025年9月2日 12:00 56 映画ナタリー編集部

菅田将暉が主演を務め、三谷幸喜が脚本を担当するフジテレビ系新ドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」が、10月1日にスタートする。三谷が民放GP帯の連続ドラマを手がけるのは、2000年の「合い言葉は勇気」以来25年ぶり。共演には二階堂ふみ神木隆之介浜辺美波が名を連ねた。

物語の舞台は、1984年の東京・渋谷。希望に満ち、好景気に浮き足立つ世相の一方で、街の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩・挫折や恋模様があった。本作は、一癖も二癖もあるが故に不器用、だが本人たちは至って真面目で一生懸命な“人間くさい”登場人物たちが織りなす青春群像劇。彼らが心と心を通わせ、時に激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きるさまが“三谷ワールド”全開でつづられる。演出は「コード・ブルー」シリーズの西浦正記が担う。

菅田が演じるのは、成功を夢見る演劇青年・久部三成(くべみつなり)。二階堂はミステリアスなダンサー・倖田リカ(こうだりか)役、神木は“三谷青年”をモチーフにした新人の放送作家・蓬莱省吾(ほうらいしょうご)役、浜辺は渋谷にひっそり佇む八分(はっぷん)神社の巫女・江頭樹里(えがしらじゅり)役で起用された。

三谷の半自伝的要素を含んだ、完全オリジナルストーリーとなる同作。彼は駆け出しの放送作家だった1984年当時を回想し、「あの頃は僕だけではなく、時代が、この国そのものが、パワーと明るさに充ち満ちていた。みんなで、足並みを揃えて坂を登っていくそんな空気が、80年代の日本には確実にあった。あの時代そのものを描いてみようと思いました。誰もが夢に向かってがむしゃらに生きていたあの時代を」とコメントする。

「ミステリと言う勿れ」以来の連ドラ主演となる菅田は「蜷川幸雄に憧れた演出家、クベを演じます。演者として、また一つ大きな試練を三谷さんより頂きました。震え上がっています」と吐露。物語の中心には常に演劇があると述べ、「作品と人の周りには、良くも悪くもアツい炎が沢山あります。その危うい情熱は、他人にとって光か闇か、はたまた身を焦がすだけなのか。今、その情熱は、まだ存在しているのか。そもそも求められているのか。僕はそんな絶滅危惧種のようなドラマに身を委ねられて、幸せです」と語った。二階堂、神木、浜辺、西浦、プロデューサー・金城綾香のメッセージは記事後半に掲載した。

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」は、毎週水曜22時よりオンエア。

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」放送情報

放送局・放送日時

フジテレビ系 2025年10月1日(水)スタート 毎週水曜 22:00~22:54※初回は30分拡大

スタッフ・キャスト

脚本:三谷幸喜演出:西浦正記

出演:菅田将暉 / 二階堂ふみ / 神木隆之介 / 浜辺美波 ほか

三谷幸喜 コメント

これといった理由もなく、民放の連続ドラマから離れてずいぶん月日が流れました。そんな僕と仕事がしたいと言ってくれた勇敢な若手プロデューサーさんとの出会いがあり、この度25年ぶりに、フジテレビのゴールデン・プライムタイムに帰って参りました。プレッシャーはたいして感じておりません。悩んだところで、自分に書けるものは高が知れていますから。書きたいものを書く。描けるものを描く。僕より下の世代の力のある脚本家さんが沢山いる中で、自分にしか書けないものって何だろう。そもそも今の若者の生態を描くなんて僕には無理な話。辿り着いたのが、自分の青春時代を描くということ。それなら僕以上に上手く書ける人はいないはず。当たり前ですが。1984年。当時僕は駆け出しの放送作家。バラエティ番組の構成をしながら、芸人さんのコントの台本を書いていました。あの頃、自分には永遠の未来があるように思っていた。人生には無数の選択肢があると信じていたし、溢れるほどの希望に満ちていた。どうしてあそこまで前向きでいられたのだろう。それが若さだと言われればそうかもしれない。でもそれだけではない。あの頃は僕だけではなく、時代が、この国そのものが、パワーと明るさに充ち満ちていた。みんなで、足並みを揃えて坂を登っていくそんな空気が、80年代の日本には確実にあった。あの時代そのものを描いてみようと思いました。誰もが夢に向かってがむしゃらに生きていたあの時代を。そんなドラマを書くことが出来たら、どんなにステキだろうか。どこまでも不安定な今の時代、不安を抱えて生きる人々へのエールや励ましになるのではないか、そんな気がしたんです。と、大風呂敷を広げてみましたが、実際出来上がった台本は、限定された場所と時間と人物による、かなりこじんまりした感じになっています。皆さん、どうかびっくりしないで下さい。結局僕が書くとそうなってしまうんですね。つまりはどこを取っても、僕にしか書けないドラマだということ。

面白さは保証します。

菅田将暉 コメント

三谷幸喜脚本。「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台は、80年代の渋谷。蜷川幸雄に憧れた演出家、クベを演じます。演者として、また一つ大きな試練を三谷さんより頂きました。震え上がっています。演出家の役だからか、お芝居との向き合い方も新鮮な毎日でした。鼓舞されているような、怒られているような。ただ間違いなく言えることは、みんなのお芝居を見ていて、とても楽しかった。その一点に、演者としてご褒美をもらったような気持ちになりました。物語の中心には、常に演劇があります。作品と人の周りには、良くも悪くもアツい炎が沢山あります。その危うい情熱は、他人にとって光か闇か、はたまた身を焦がすだけなのか。今、その情熱は、まだ存在しているのか。そもそも求められているのか。僕はそんな絶滅危惧種のようなドラマに身を委ねられて、幸せです。この物語は、喜劇なのか、悲劇なのか。

是非、お楽しみに。

二階堂ふみ コメント

台本をめくるたびに、三谷さんが紡ぐ物語にワクワクしました。三谷さんの作品は、この世界に憧れを持ったきっかけでもあります。念願の現場に参加できたこと、座長・菅田くんと久しぶりに現場で再会できたこと、面白い先輩の皆様とご一緒できたこと、何から何まで楽しく、幸せな現場でした。放送をどうかお楽しみに!!

神木隆之介 コメント

蓬莱省吾役をやらせていただきました。神木隆之介です。三谷さんが描く物語の中で生きることが出来てこの上なく幸せです。そして今まで共演させていただいた事のある皆様とまたご一緒することが出来て、これもまたこの上なく幸せです。幸せを感じながらいっぱいお勉強させていただきました。チーム一丸となり精一杯頑張りましたので、もしよかったら見て欲しいです。よろしくお願いいたします。

浜辺美波 コメント

江頭樹里役を務めさせていただきました浜辺美波です。「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」、なんてわくわくさせてくれるタイトルなんだろうと感激したことを覚えています。脚本を読んでみてもその気持ちは続き、物語はもちろん、主人公を中心とした個性豊かな登場人物たちが果てしなく魅力的でした。正直なところ、どんなドラマとして完成しているのか出演させていただいていても想像ができません。皆さんにもそんな気持ちを同じように体験していただける作品になっているのではと思います。ぜひ放送をお見逃しなく。出演させていただき大変光栄でした。

西浦正記 コメント

パワーのぶつかり合い! 今回のドラマはコレに終始した。脚本のパワー、役者のパワー、スタッフのパワー全てが強力。しかし、ぶつかり合いは火花では無く、大きく鮮やかな花火を上げていました。毎週そのパワーをお楽しみに。

金城綾香(プロデューサー / フジテレビ第1スタジオ)コメント

三谷さんが約25年振りに描かれるフジテレビ連続ドラマであり、菅田さん・二階堂さん・神木さん・浜辺さんという日本を代表する素晴らしい俳優たちが出演する、このような作品のプロデュースを担当するなんて、自分にとって畏れ多いことでした。無事今日の日を迎えられたのも、この作品に関わって下さった全ての皆様のおかげです。この場を借りて、心より感謝申し上げます。私は1987年生まれです。菅田さんをはじめとする俳優部の半数は“1984年”を知りません。私たち、1984年以降に生まれた人間にしてみれば、当時の「当たり前」は信じられないことばかりで、おとぎ話の世界のようでした。セットをご覧になった三谷さんや当時を知っているスタッフたちは、口をそろえて“懐かしい”と言ってくださいました。“タイムスリップしてきたようだ”と。嘘みたいだけど、嘘じゃない。そんなドラマになっていると思います。この世界の中で、25名ほどがずっと生きています。ある1つの坂道の街に住んでいる人全員の人生が、同時に描かれていきます。些細なことでけんかしたり、気まずくなったり。仲直りしたり、愛しあったり。みんなどこかしらに欠損があって、完璧な人は登場しないし、物語も上手く進んでいくようで、そうではなくなったり。エンターテイメントに魅了された人々が集まる、刹那的に凝縮された力のようなものが描かれたドラマです。三谷さんが、登場人物たちに与えた舞台は、時に愛情にあふれ、時に残酷でもあります。その悲喜交々(こもごも)を、ぜひ楽しみにご覧いただきたいです。西浦監督が力強い映像にしてくださいました。1984年当時、西浦監督は高校生だったそうで、当時の大人への憧れも映像に乗せて下さったように思います。「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」。

長いタイトルです。シンプルなものが好まれる令和の時代に、とっても異色なドラマだと思いますが、ぜひ全ての世代の方に楽しんでいただきたいです。

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