DockerでmacOSを実行できる「Lumier」
コンテナを用いてアプリケーションを構築・テスト・デプロイできるソフトウェアプラットフォームのDockerで、Mac向けOSであるmacOSを実行できるインターフェース「Lumier」が登場しました。
cua/libs/lumier at main · trycua/cua · GitHub
https://github.com/trycua/cua/tree/main/libs/lumier最小限のセットアップでmacOSの仮想マシンを実行できるインターフェースが「Lumier」です。LumierはDockerをパッケージングシステムとして使用し、ホストマシンで実行されている仮想化サービスに接続することで、事前構成済みの環境を提供します。 Lumierを使用することのメリットは以下の4点。 ・数分ですぐに使えるmacOSまたはLinuxの仮想マシン
・仮想マシンへのブラウザベースのVNCアクセス
・ホストと仮想マシン間での簡単なファイル共有が可能 ・環境変数による簡単な設定Lumierを使用するにはAppleシリコン対応Dockerと、Lumierを動かすための仮想化クライアントであるLumeを用意する必要があります。なお、Lumeは以下のコマンドでインストール可能です。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/trycua/cua/main/libs/lume/scripts/install.sh)"
Lumierの開発者であるアレッサンドロ氏は、LumierがDockerコンテナでWindowsやmacOSの仮想マシンを実行するアプローチであるdocker/windowsやdocker/macosからインスピレーションを受けたことを明かしています。 なお、DockerコンテナでmacOSの仮想マシンを実行するdocker/macosとの違いについて、アレッサンドロ氏は以下の4点を挙げました。 ・LumierはmacOSの仮想化用に特別に設計されたインターフェース。 ・LumierはAppleシリコン(M1/M2/M3/M4)をサポートしていますが、docker/macosはIntel製CPUしかサポートしていません。
・Lumierはクライアント経由でApple Virtualization Framework(Vz)を使用してLumeに真の仮想マシンを作成しますが、docker/macosはカーネルベースの仮想マシン(KVM)に依存しています。
・画像の仕様は異なり、LumierとLumeはVz仕様(disk.imgとnvram.bin)に依存しています。なお、LumierはMITライセンスに基づき配布されており、100%オープンソースで開発されています。
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