山下美夢有 エース格のマレット型から「3、4年ぶり」にピン型パターへ

◇米国女子◇ショップライトLPGAクラシック by Acer 事前(4日)◇シービュー ベイコース(ニュージャージー州)◇6263yd(パー71)

前週のメジャー「全米女子オープン」から山下美夢有はピン型パター「ストロークラボ ONE」のレディス用を投入した。メジャー第2戦の前に一時帰国したタイミングで「家にあったのを打ったら感触が良くて。構えやすい」と引っ張り出したのがきっかけ。2年連続で年間女王になった国内ツアー時代には「2-BALL TEN」を使用するなどエース格はマレット型が中心だったが、「3、4年ぶりぐらい」のピン型投入となった。

ルーキーイヤーの今季は出場9試合で3度のトップ10を果たしているが、4週前の「みずほアメリカズ・オープン」で2度目の予選落ちを喫し、前週は36位。満足できる結果とは言えないが、フェアウェイキープ率は82.37%で全体5位につける。取り組んできたことが数値に表れ始め、「だいぶ調子は上がってきているかな。今週しっかりそれを発揮できるように頑張りたい」と語る。

海外転戦にも徐々に慣れて、周りを見る余裕も出てきた。「リディア・コー選手のパッティング練習を見ていても学ぶことはあって。特に変わったことをやっている感じではなく、基本的なことをコツコツとやり続けているけど、それが大事だなって」。時折ギアを替えて現状に則した準備は行うが、スイング改造など大きな部分に手をつけるつもりはない。積み上げたプロセスを大事にしたい。

シーズン開幕から約4カ月が経った。「日本とは違う雰囲気があって、それを楽しみながら毎試合できている。すごく楽しい」という。試合への向き合い方も「やっぱり優勝を目指してやっているし、予選通過をして上位で戦わないと、とは思うけど、優勝できる時ってあんまり『優勝』への意識をしないでプレーしていることのほうが多い気がする」。今大会も過去の経験を信じてフラットな状態で臨むつもりだ。(ニュージャージー州ギャロウェイ/石井操)

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