DRAM高騰で家庭用ゲーム機も値上がりする? 任天堂とソニーが話したこと

 2025年秋以来のDRAM価格の高騰は、PC市場のみならず、今後は家庭用ゲーム機などにも波及する可能性が指摘されている。すでに円安の影響を受けているメーカーはどのような対策をして、この先をどう見ているのか。任天堂とソニーの決算説明会で語られた内容から読み解く。

 任天堂によると、25年6月に発売した「Nintendo Switch 2」は順調な立ち上がりを見せ、年末商戦でも販売台数を伸ばした。累計販売台数は1737万台で、対応ソフトも好調だった。

 2月3日に開催した決算説明会では、アナリストからDRAM高騰に関する質問が相次いだが、古川俊太郎社長は「Nintendo Switch 2」に使用するメモリ関連部品は取引先と長期的な協議を行っているため、今期第4四半期まで大きな影響は生じないという見通しを明らかにした。また来期以降も「手元在庫や足元で生産している分もあるため、直ちに大きな影響が生じるとは考えていない」という。

 ただし、この部材価格の高騰が想定を超えて長期化した場合には「収益性を圧迫する可能性があると考えている」とも。その時はハードウェア価格の値上げを視野に入れるのか? という質問に対しては、まずNintendo Switch 2の量産効果を最大化するように務めること、そしてハードウェアの採算性だけでなく「プラットフォームの普及状況や販売動向、市場環境を考えて総合的に判断する」という。

25年12月時点で1500万台を突破。最新の数字では1737万台が売れている(出典:任天堂の決算資料)

 発売9カ月めのSwitch 2に対し、ソニーの「PlayStation 5」はすでに6年目。5日に行われたソニーグループの決算説明会では、PS5の累計出荷が9200万台を超えたことを明らかにしたが、同時に販売ペースが落ちて対前年比では減収要因の一つになっていることも分かった。

 ソニーグループの陶琳(タオ・リン)CFOは、「コンソールサイクルの後半で、ゆるやかにハードウェアの販売は減少していくのは想定内。一方、対応ソフトの売上は過去最高を更新した。ネットサービスのPlayStation Plusも上位プランへのシフトが進み、決算に貢献している」という。

 DRAM高騰の影響を受けるメモリ関連部品の調達については「来年度のクリスマス商戦まで(に販売する分)の目処は概ねついている」。そして、すでにある9200万台というベースを生かし、今後は売上の大半をソフトとサービスであげるという姿勢。そして「それらはDRAM高騰に影響されない」。

ゲーム事業を含むゲーム&ネットワークサービス分野の第3四半期業績。販売台数減少によるハードウェアの減収とある(出典:ソニーグループの決算資料)

 両社の説明からは、DRAM高騰の影響を受けやすいのは、やはり発売から間もなく、需要も旺盛なNintendo Switch 2にみえる。それでも古川社長は「Switch 2の2年め、3年めは非常に重要な時期。ハードウェアの普及が進めば、それをベースにしてソフトウェアの販売を大きく伸ばすこともできる。さまざまま選択肢を柔軟に検討していく」としており、値上げの可能性は残しつつも、“最後の手段”と捉えているようにうかがえた。

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