早大・伊藤樹投手が「ノーノー」を達成。難攻不落と言われる右腕の凄さを探る #エキスパートトピ

上原伸一ノンフィクションライター

昨日5月19日、早稲田大学の伊藤樹投手(4年、仙台育英)が明治大学との2回戦でノーヒット・ノーランの快挙を成し遂げました。伊藤投手は先発に定着した2年秋から昨年秋までの3シーズンで13勝をマーク。昨年はエースとしてチームの春秋連覇に貢献しました。いずれも防御率は1点台。「難攻不落」とも言われます。伊藤投手はどこが凄いのか?各社の報道をまとめつつ、伊藤投手の東京六大学リーグでのほぼ全登板を見てきたライターとして見解を述べさせていただきました。

ココがポイント

150キロ超のボールを連発するわけではないが、多彩な変化球をコーナーに決めて打者に的を絞らせない。出典:スポーツ報知 2025/5/20(火)

経験豊富な指揮官の指南が、早大のエース伊藤樹投手(4年=仙台育英)を令和初のノーヒットノーラン達成に導いた。出典:日刊スポーツ 2025/5/20(火)

スカウトのガンで、この日最速149キロをマークした直球がうなり、カーブ、スプリットなど4種の変化球も切れて11奪三振。出典:スポニチ Annex 2025/5/20(火)

(前略)史上25人目、26度目で、2016年にヤクルト(中略)加藤拓也投手(現矢崎、慶応大学)が達成して以来(後略)出典:日テレNEWS NNN

エキスパートの補足・見解

伊藤樹投手は身長176センチ。大学野球の投手としては大型ではありません。150キロ超のストレートをバンバン投げ込むタイプでもなく、もしかしたら、凄さが伝わりにくい投手かもしれません。しかしその登板を見れば見るほど、凄さが見えてきます。

筆者が感じる凄さの1つは、意図したボールを意図したところに投げられるところです。言葉にすれば簡単ですが、伊藤投手はストレートも多彩な変化球も、全球に近い確率でそれができるのです。

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