吉田優利は悔し涙も予選通過 「入らないなら、触らないでほしかった」一打とは
◇米国女子◇リビエラマヤオープン 2日目(23日)◇マヤコバ エル カマレオンコース (メキシコ)◇6583yd(パー72)
ホールアウト後の取材を受ける間、気丈に保っていた笑顔が崩れて涙が滲んだ。「最後の終わり方もそうですけど、いままでのゴルフ人生で一番キツい“予選落ち”だったと思います」。最終9番で3m強のボギーパットがカップの右フチを回ってリップアウト。ホールアウト時点での通算4オーバーはカットラインの下にもぐったが、数時間後に決勝ラウンド進出が決定。ゴルフの神様は前日の「おまじない」をしっかり受け取っていたようだ。
午前7時44分スタートの2日目を2バーディ、2ボギー2ダブルボギー「76」で回って通算4オーバー62位。午後スタートの組がスコアを伸ばせず、吉田らの4オーバーが予選通過圏内に入ったが、ホールアウト直後は最後のダブルボギーで予選落ちを覚悟していた。「最後のパットが自分的にはキツかった。入らないなら、(カップを)触らないでほしかった」と感情が抑えきれず涙。結果的に「シェブロン選手権」(40位)以来3試合ぶりに週末に進んだが、この2日間を振り返ると悔しさが残ったのは変わらない。
感覚は悪くないはずなのに、好スコアにならない。初日はショットで作ったチャンスを決め切れずに「72」で25位。「自分的には不本意な一日。あしたは入るように、おまじないかけながら寝ます」と冗談めかしたが、今季ベストの滑り出しにも反省点が先に浮かんだ。この2日目はショットが陰り、初日85.71%(12/14)のフェアウェイキープ率は35.1%(5/14)。「感覚は良いんですけど、フェアウェイを外してしまってセカンドを乗せることができなかった」とパーオン率は38.88%(7/18)でショートゲームで耐える展開を強いられた。
「ちょっと変な所にいると、スピンやキャリーコントロールが難しい」。持ち味のアプローチも思い通りに打たせてもらえず、後半2番は3打目のアプローチが傾斜で流れて3オン2パットのボギー。3番も第2打を池に入れるなどしてダブルボギーを叩いたが、5番(パー5)でカラーからの4打目をパターで流し込み通算2オーバーに浮上した。
2025年 リビエラマヤオープン 2日目 吉田優利 インタビュー
この動画は日本国内のみで視聴が可能です。US余裕の予選通過圏内で迎えた最終ホールが、この2日間を象徴するようで悔しい。ラフからの2打目が砂地(ウェイストエリア)に入って3打目が乗らず、4打目のアプローチは3m強オーバー。ダブルボギーフィニッシュに肩を落とした。
予選落ちだった直近の2試合は、「ちょっと厳しいかな」と手ごたえがない中での2日間。今週は感触が悪くないだけに、気持ちの整理がつかなかった。「前の2試合とは違う意味を持った予選落ちだった。これをどう生かすかは、自分次第」と話したが、前2試合で感じられなかった悔しさは、前に進んだ証でもある。期待していなかった週末こそ、笑顔で終える結果を残したい。(メキシコ・プラヤデルカルメン/谷口愛純)