スペースXの「スターシップ」がまた爆発-3回連続で飛行試験失敗
- 何らかの不具合が発生し、宇宙空間で制御不能に陥り爆発
- ダミー衛星を放出する試験は中止、搭載区画のドア開かず
イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXの巨大ロケット「スターシップ」は27日の試験飛行中、何らかの不具合が発生し、宇宙空間で制御不能に陥り爆発した。同社にとって、3回連続の重大な失敗となった。
上段のスターシップとブースター部分の「スーパーヘビー」から成る打ち上げシステムは、テキサス州南部にある同社の発射施設から現地時間27日午後6時36分(日本時間28日午前8時36分)前後に発射された。約110万人が「X(旧ツイッター)」で打ち上げの様子を見守った。
発射から数分後、再利用されたスーパーヘビーがスターシップから分離し、エンジンを再点火。しかし、地球への帰還態勢に入る中で不具合が発生し、爆発したとスペースXのコメンテーターは語った。
As if the flight test was not exciting enough, Starship experienced a rapid unscheduled disassembly. Teams will continue to review data and work toward our next flight test.
With a test like this, success comes from what we learn, and today’s test will help us improve Starship’s…
スターシップは宇宙空間には到達したものの、搭載されていたダミー衛星を放出する試験は中止された。複数のコメンテーターによれば、搭載区画のドアが予定通り開かなかったという。このダミー衛星は、実際の運用時に自社の通信衛星「スターリンク」のアップグレード版を搭載することを想定して設計されていた。
1月と3月の飛行試験では打ち上げからわずか数分で機体が爆発し、失敗に終わっていた。