「大きくてもネコだね...」段ボールと戯れる「超危険生物」の姿にSNSは大興奮、「チャフ」と挨拶することも(ニューズウィーク日本版)
巨大なトラが、まるで飼い猫のように段ボール箱に収まる様子を捉えた映像が、動物好きたちを驚かせている。 【動画】「大きくてもネコだね...」段ボールと戯れる「超危険生物」の姿にSNSは大興奮 映っているのは、米アリゾナ州のフェニックス動物園で暮らす15歳のスマトラトラのジョアン。飼育担当者で上級肉食動物キーパーのアリッサは、「うちのネコ科の動物たちは、大型も小型も、たいてい段ボール箱が好き。でもジョアンは特に箱が大好き」と語る。 動画には、香水を吹きかけた大型の段ボール箱にジョアンが興味津々で近づいていく様子が映し出されている。アリッサによると「ネコ科の動物は嗅覚が非常に優れていて、さらに触覚的な刺激のあるものが好き。だからこういう箱は調べたくなる対象になる」とのこと。 「うちのネコたちは、ただ箱の中で寝るだけじゃなく、爪を立てたり、匂いをつけたり、ボロボロに破いたりもする」と説明している。 ジョアンはまず大きな箱を押しつぶすように座り込み、寝転がったり、体をこすりつけたりする。後ろ足で蹴りを入れたり、爪で段ボールを引き裂いたりしながら、最終的にはお腹を下にしてひっくり返り、箱を下敷きにする。そして最後にはそれを起き上がらせて、中に飛び込んだ。 しかし、ジョアンはまだ落ち着く気配を見せない。箱の中をぐるぐると歩き回り、自分でひっくり返そうとしたり、箱をかぶったまま狭い円を描くように動き回ったりする。
動画のキャプションでは「入れそうなら座る(If I fits, I sits)」と、飼い猫によく見られる行動を引き合いにジョアンの行動を紹介した。 動物園の公式TikTokアカウント(@phoenixzoo)に動画が投稿されると、再生回数は300万回を超え、63万件を超える「いいね」を獲得した。 あるユーザーは、箱を帽子のようにかぶったジョアンのスクリーンショットを投稿し、「この地球上で最も危険な動物」とユーモラスにコメント。別のユーザーは、「祖先たちが大型ネコを見て『これの飼いならされたバージョンが欲しい』って思った理由がわかる」と冗談を飛ばした。 アリッサによると、トラには飼い猫と共通する行動が多く見られるという。 「段ボール箱で遊んだり、無理やり中に入ろうとしたりする以外にも、木に登ったり、爪をといだり、匂いに体をこすりつけたりといった行動がよく見られる。それに、飼育員に対して『チャフ』という音で挨拶してくることもある。これは、トラ語で言えば『ニャー』のようなもの」と語っている。
レイチェル・オコナー