米国防長官「台湾侵攻差し迫る」 猛反発の中国は日本に接近 水産物の輸入再開へ

アメリカ ヘグセス国防長官 「中国がアジアの覇権国になろうとしているのは間違いありません。軍事力行使に向けて確実に準備を進めています」  アジア諸国が集まった安全保障の会議の場で、中国を激しい言葉で非難した発言です。アメリカのヘグセス国防長官は、台湾への侵攻が「差し迫っている」とも警告しました。  名指しされた中国は猛反発しました。 中国外務省 「(アメリカが)『中国脅威論』を大げさに宣伝することを、強く非難します。アメリカがアジア太平洋地域の平和と安定を損なう最大の要因です」  アメリカと中国の対立は他にもあります。先月、アメリカと中国は相互に課している追加関税を115%引き下げることで合意していましたが、トランプ大統領は怒りをあらわにしました。 「中国はアメリカとの合意を完全に破りました」(先月30日)  怒りの理由は定かではありませんが、アメリカと中国の関係は緊張状態が続いています。

 そんな中、中国が日本に対する態度で変化を見せています。 林芳正官房長官(先月29日) 「ブイが我が国排他的経済水域に存在しなくなったことを確認しました」  去年12月、中国が与那国島近くの排他的経済水域内に設置した海上のブイ。先月末に突然、撤去されました。さらに、日中の貿易にも変化がありました。 林官房長官(先月30日) 「(中国向けの)水産物の輸出再開に必要な技術的要件につきましては、日中双方で合意に至りました」  中国への水産物の輸出は2年前、福島第一原発の処理水が海に放出されたのを理由に止まっていました。これが近く再開される見通しとなったのです。  輸出される水産物の中で一番多いのがホタテ。半分以上が中国へ輸出されていました。  名産地・北海道の水産加工会社は、期待を高めています。 丸イ佐藤海産 伊勢健社長 「一度閉ざされた販路がまた戻ってくるのは、私たちにとっては販路が増えることになります。中国への輸出が再開されるかもしれないよ(と伝え)待ってるよと(中国の業者に)言っていただいた」  日中の対立が和らぐニュースが相次いだ先週。中国はアメリカとの対立が長期化すると見込んで、日本を少しでも引き寄せたい思惑がありそうです。 石破総理の側近 「中国の経済悪化が大きな要素です。日本からの投資を呼び込みたいのでしょう」  中国は日本に今月中の首脳会談の開催を打診しています。石破総理は中国からのシグナルにどのように応えるのでしょうか。 (「グッド!モーニング」2025年6月2日放送分より)

テレビ朝日

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