【正倉院正倉 特別公開】今年だけの初の試み!校倉造で有名な「正倉」をぐるり360度間近で観られる貴重な3日間 11月3日まで
約5メートルまで大接近!
大阪・関西万博開催イヤーの今年、「第77回 正倉院展」の開催期間中にあわせ、宮内庁正倉院事務所(良市)が初めて11月1日(土)~11月3日(月・祝)の3日間のみ、「校倉造あぜくらづくり」でお馴染みの「正倉院正倉」の特別公開が行われています(申込不要・入場無料)。
想像以上に間近で「正倉」の周囲を360度巡ることができ、普段は実際に目にすることができない西宝庫や東宝庫、経蔵「聖語蔵しょうごぞう」も間近に観られる稀有な機会。今年のみの開催なので、非常に貴重な3日間です。
正倉院「正倉」は、聖武天皇の遺愛品を中心とした「正倉院宝物」が納められ、天皇による勅封管理により、約1300年もの間、宝物を守り伝えてきた宝庫。奈良時代(8世紀半ば)創建で、間口約33メートル、総高約14メートルの檜造り、高床式の巨大な木造建築です。1997年に「国宝」指定され、翌年、「古都奈良の文化財」の一部として、世界遺産に登録されています。
至近の約5メートルまで近づいて観た正倉今回間近で観ることで、この巨大さをリアルに実感できました。 普段から、平日の月曜日~金曜日(休日等を除く、午前10時から午後3時まで)で、「正倉」外構の公開(申込手続不要、無料)がされており、少し離れて正面からのみ観ることができるのですが、今回の特別公開では、360度巡れるだけでなく、より至近の約5メートルまで近づいて見ることが可能です。
「校倉造」がよく分かる
正倉は、正面向かって右から順に「北倉」「中倉」「南倉」と3つに仕切られており、実は 、北倉と南倉が教科書でお馴染みの校倉造です。 見どころについて、宮内庁正倉院事務所の福富庶務課長は、「正面からだと分かりにくいのですが、間近でぐるりと見ることで、北倉と南倉が三角材の校木あぜきを井桁に組み上げた校倉造、真ん中の中倉は、板倉造いたくらづくりであることがよく分かります」と説明します。さらに、近づかなければ見ることができない柱の状態にも注目して欲しいとのことです。
普段観ることができない正倉の北面と裏側の様子。北倉の校倉造がよく分かる瓦の展示にも注目
そして、今回特別に展示された正倉に使われた奈良~平成までの瓦も必見。奈良時代の天平瓦は、平成修理時に840枚確認され、そのうち330枚は今も現役で使われているのだとか。他の瓦と違い布目がしっかり見える点が特徴です。江戸時代の瓦には、「東大寺・正倉院」の文字が書かれており、今回の特別公開の3日間、観覧者に配布されるリーフレットに捺せる今回限定の特別記念スタンプがこの柄になっています。
正倉に使われていた奈良時代~平成までの各時代の瓦展示も新たな視点で見ることで、正倉院正倉とはどのようなものなのか、より深く実感できる貴重な機会です。ぜひ、奈良国立博物館で開催中の「第77回 正倉院展」とセットで訪れてみてください。(ライター・いずみゆか)
*公式サイト:https://www.kunaicho.go.jp/info/shosoinfo-r071015.html
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